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溺愛しゅかゆづ夫婦 5

 外はすっかり朝だけれど、カーテンをぴっしゃり閉めた寝室は薄暗い。
 朱夏も弓弦もまだ眠っている。ふわふわのダブルベッドの中で、ぎゅっと身を寄せあって。
 ほんの微かでゆるやかな寝息が、ふたりぶん、重なって混ざって、薄闇に溶けていく。
 ふたりはきっと、昼をすぎた頃、やっと目を覚ますのだろう。



 泥のように眠ったあとのもやのかかった頭のなかで
 僕を離しもしない貴方の寝顔がきらきら美しく映える。
 きっと、もう、世界は昼過ぎ。
 僕たちはまだ、まどろみの中。


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