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溺愛しゅかゆづ夫婦 5


 ねむりのふねをこぎながら、夢のなかでも貴方に会えたらいいなと思う。



 うとうとふねをこぐ貴女の髪を撫で、目を閉じ、一緒に同じ夢のなかへ。



 本棚。読了の本が増える。貴方との思い出も、またひとつ。



 うちのテレビで映画を見る、ふらり、どちらともなく手をつないだ。



 降り始めた雨と睡魔をなぞり、貴方の腕の中で甘える僕だ。



 ひらいた折りたたみ傘の柄は苺。雨粒を弾き、早く貴女のもとへ帰ろう。


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