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溺愛しゅかゆづ夫婦 5

 俺は貴女のためならば、この世界だって、救ったり滅ぼしたりできますよ。
 ――貴女は暫く、じっと俺を見つめて。

「ありがとう。でも僕は、世界なんてどうでもいい。貴方と一緒にいれたら、それだけで」

 そうですか。頷くそばから、頬がとろける。愛おしいと胸奥がざわめく。貴女は本当に、そういうひとですね。
 いつも『すき』のひとこと、可愛らしく照れてまっすぐ言えないひとなのに。そういうところは、なんだか凛々しい。そんなひと。

 ああ、大好きです、弓弦。
 貴女のためならばなんだってして差し上げたいんです。いつだって。


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