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溺愛しゅかゆづ夫婦 4

 彼女の淡白く細い脚に、ゆらりゆらりと水面が絡む。
 水は、彼女をもってして清らかなのだ。彼女が脚を差し込むから、美しく透き通るのだ。

「どうしたの、朱夏。水、つめたくて気持ちいいよ」

 彼女――弓弦が俺を手招く。
 その鈴なるような声に、深い森の空気が、しゃんと背筋を正す。

 ああ、貴女は本当に美しい。
 俺だけの弓弦。俺だけの花嫁。
 その手に触れ、静々と引き寄せ、硝子細工のような手の甲にキスをする。
 ぼわっと頬を真っ赤に染める貴女が、どうにもこうにも、愛おしくて。


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