このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

溺愛しゅかゆづ夫婦 4

 憂鬱が深い闇と混ざりあって厭な記憶の影になり、

「弓弦、大丈夫ですよ。俺がいますからね」

 僕を抱きしめて決して離さない貴方は、それらを豪快になぎ払う、月より星よりまぶしくてあたたかい陽だまりだ。

「ありがとう、ごめん、僕」

 朱夏、貴方がいてくれるから
 僕は息ができる、貴方となら生きていける。
 貴方はそっと微笑んで、

「もっと俺に甘えて、頼ってください。
そうしてもらえるのも、貴女を護るのも、俺の幸せです」

 そう、言って。
 とびきり優しく支えてくれる、
 こんな僕を照らして、救い出してくれる。


29/30ページ