溺愛しゅかゆづ夫婦編 (NL)

 ああもう、ちっとも眠れないから。

「朱夏、しりとり」
「いいですよ。りんご」
「すき」

 広くてふかふかなベッドの中、寄り添って横たわる僕たちの……というか、僕の。脈絡もルールも無視した言葉。
 朱夏はワンテンポ遅れてから、あははっと笑う。

「きすしていいですか」
「かまわないよ」

 唇を重ねて、笑いあって。
 そのうち眠ってしまえるといいけれど、もういっそ、貴方と朝まで起きていようか。


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