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溺愛しゅかゆづ夫婦編 (NL)

 弓弦は俺の膝の上。ちょこんと可愛らしく座って。
 読んでいる赤い表紙の本は、『龍の神の伝承について』ですって。
 つまり彼女が求めているものは俺の話であるわけで、もう結婚もしているし、彼女より俺に詳しいものなんて無いんですが、
「そんなに俺のことが大好きなんですね」って。うるさい、って照れ隠しが来るかなあと思ったら。

「……うん。朱夏が好き。貴方を知っているけれど、もっともっと知りたくなる」

 そしてまた、もっと好きになっていくんだ、……ですって。
 参りました。ああもう俺の方が大好きですよって、頬を赤らめている彼女をぎゅううっと抱きしめて。


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