しゅかゆづ てのひら編


 お風呂上がり、僕の濡れた髪を
 貴方はとても楽しそうに、丁寧に乾かしてくれる。



 僕は今日も、貴方に溺愛されている。

 俺は毎秒、貴女に恋に落ちています。



 朱夏からのプレゼント。
 金と赤の、すらっとしたイヤリング。
 きれいなそれを僕の耳につけてくれる朱夏が、

「ああ、似合っています。本当に綺麗で、可愛いですよ、弓弦」



 暗やみ、夜、貴方の息遣い。僕を魅せる体温。



 ひどい熱も痛む喉も、貴方がいるなら。
 僕は大丈夫、だからどうか、手をつないでいて。



 バニラアイスとペパーミント。

「弓弦の作るお菓子は綺麗ですねえ」

 貴方のとても嬉しそうな声。笑顔。



 愛しい弓弦へのふいうちのキスは、
 チョコミントアイスの味がしました。


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