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しゅかゆづ てのひら編


 さあ、夜ですね。
 貴女へ手を差し伸べる俺と、照れくさそうに応えてくれる貴女の手のひらと。




 窓辺から空を見上げ、俺の帰りを待っている。
 そんな貴女の姿が、今日もとても愛おしくて。





 貴女が歌を口ずさむ、俺の世界は眩く煌めく。





 雨と湿気、弓弦の髪がぴょこんと跳ねて、彼女はいつまでも恥ずかしそうにする。
 俺はたくさんその髪を梳き、頭を撫で、このひとのすべてが愛おしくて、今日も今日とて。





 寝ぼけ眼の僕と、微笑む貴方と、貴方の作ったカフェラテの優しい香り。





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