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龍神さまと花嫁ちゃん(しゅかゆづ)

 ちょうどいいお天気の正午。今日のみなづき神社は参拝客もまばらで、のんびりしている。
 朱夏は、たまには龍のすがたで、愛しの弓弦をぐるぐる巻きに抱きしめ、やわらかい陽のあたる縁側で。
「ふわぁあ……ゆづる、あつくないです?」
「うん、だいじょぶ……ふわあ……」
 龍神も花嫁も、うとうとしたり、あくびをしたり。

 花嫁を抱きしめ丸まってまどろむ龍神。
 その、花嫁のためだけに鋭さや硬さを潜めた鱗や胴体。
 それらをふわふわ撫でながら、すっかり身を委ねている花嫁。
 おひるねも愛おしく。


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