しゅかゆづ!

 夕方ごろ、お買いものにいくつもりがあって。そのために今、朱夏に髪をみつあみにしてもらっている僕なのだけど、

「ふわ……んー……」
「あはは、弓弦。買い物、俺がぱっと行ってきましょうか」
「うーん……ううん、一緒に行く」

 ちょっと面倒くさくなってしまった。ぼんやり眠い。でも僕は優しい朱夏の提案を断って、目の前の朱夏に、

「買い物デートしたいから」
「弓弦」

 ぱああっと嬉しそうな朱夏の笑顔。その勢いで抱きしめられ、わふ、と変な声が出た。


25/29ページ
スキ