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しゅかゆづ!

 夜中にふと目覚めてしまって、弓弦は深くため息をついた。寝起きというのは、どうも苦手である。苦しい。なにか変な夢の残骸も頭の隅にある。
 ふらり目をやった隣で朱夏の金色瞳と目があった。「起こした?」「いいえ」、いつものやり取り。優しく揺らぐ寝室の空気。弓弦の心が、少しずつ落ち着いていく。
 朱夏はやんわり微笑んだ。

「眠れそうですか?」
「うん、おかげさまで」

 弓弦もゆっくり微笑み返す。


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