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しゅかゆづ!

 暑い、寒い、寒い、暑い……キャッキャと好き勝手はしゃぐような気温差。迷惑な気候。もともと体の弱い弓弦が倒れたことによって、朱夏龍はいよいよブチ切れていた。なんとか眠った弓弦をチマに見守らせ、自身は龍の姿になり、素知らぬ顔でカラカラ晴れた空を翔け昇り、

「ん? ――おや、久しぶりだねえ龍神。何か用、ぶしっ!」

 雲の上でのんびりしていたお天気神の顔面に膝を入れ、

「いい加減にしないと殺します」
「いたたっ待ってくれたまえ、仕方ないんだって!」
「……いい加減にしないと、」

 殺します。と。とても大事なことなので二回。
 髪を掴まれ殺意剥き出しの金眼で睨み凄まれるお天気神は真っ青、言い訳も許されないし下手を打つと本当に殺されてしまう。
 朱夏という龍神は愛する弓弦以外には物凄く恐ろしく、逆らえるような存在ではないのだ。ほとんど、弓弦のおかげでセーブがかかっているだけで。
 お天気神も大変である。首の皮一枚。


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