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しゅかゆづ!

 お昼寝から目を覚ますと、隣に朱夏の寝顔があって、
 この穏やかさと幸せをしみじみ感じたら、もう今さらだけど、またこう思った。
 まるで神さまに見放されたかのような人生だった僕が、
 まさか龍神さまに出逢うだなんて。
 朱夏というこの龍と出逢えたことで、こんな平穏と幸せのひだまりを浴びれる。
 こんなこと、……いいのだろうか。なんて。嬉しい、と素直に言えなくなる。こんな僕に、赦される幸せなんだろうか?

「むにゃむ、む」
「わっ、朱夏?」
「……ふふ。ゆづる……」

 ぐるぐる考えていたら。お見通しなのか、たまたまなのか、寝ぼけた朱夏にむぎゅっと抱きしめられた。
 ふわふわ僕の名前を呼ぶ声。ふにゃりと神さまならぬほころびの微笑み。そしたら僕まで笑顔になって、

「ふふ、朱夏、ありがとう」
「んー。ふふ」

 ほかの誰より貴方に赦されている、
 だから、大丈夫で。
 僕を愛してくれてありがとう。
 僕に愛されてくれてありがとう。朱夏、好き。


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