溺愛短歌詩集

 五月はじめは天気も悪く、
 みなづき珈琲店も早々に閉まり
 朱夏と弓弦はソファにて、
 まるでだいふくもちもちアイスを
 テレビを見ながら食べている。

「……ふわあ……」
「ふふ、ねむくなりました?」
「うん。朱夏もねむそうだね」
「はい……ふわぁあ……、このとおりです」
「はは、おおきなあくび」

 ごちそうさまのあとは、
 無限ループのつられあくび。
 目もとににじむ涙を拭いあって、
 それじゃあ、おひるねの時間。


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