溺愛しゅかゆづ夫婦 12

 朱夏のことが大好き、というのを
 僕は、なかなかうまく伝えられないから
 大好きな貴方へ、とちいさな手紙を書いて
 朱夏のお弁当箱に忍び込ませてみたりして

『弓弦っ、弓弦! 貴女ちょっと可愛すぎませんか!? 俺も貴女が大好きです愛しています、今すぐ帰りますっ!!』
「落ち着いて」

 お昼。通話の向こうのテンションが凄い。
 なんだか、いたずらに成功した気分。
 嬉しくて気恥ずかしくて、とりあえず
 はしゃいでくれる朱夏をなだめつつ。


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