溺愛しゅかゆづ夫婦 11
うるう年
四年に一度、なんですって
龍神の俺からしたら、四年に一度なんて
またたきくらいにあっという間で
一日多かろうが少なかろうがどうでもいいんですが、
『朱夏、明日は二月の二十九日だよ』
弓弦の何気ないにゃいんがほっぺた落ちるほど愛しくて
何か、そうだ、そこの店でドーナッツでも買って帰ります
愛しい弓弦と、うるう年を祝って。
うるう年なにを潤し手を振るの
ことに構わずお寝坊ふたり
四年後もまた来たねって
うるう年を
貴方とともに迎えたい事を
にくまんをかぽっとふたつに割ったなら
はんぶんこでゆっくり帰ろう