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溺愛しゅかゆづ夫婦 11


くちづけは名残惜しげに離れゆく
追いかけるように抱きしめて
朱夏、僕からもう一度。


千年とそれ以上の刻を経て
いま貴女ひとりを愛することで
やっと解った、生きる理由。


積もりゆく一面しろく銀世界
雪だらけの貴方を迎えて
寒かったでしょう、朱夏、お風呂できてるよ。


深々と降り続く雪と
貴方の手
寒い窓辺から、その腕の中へ。


ふわふわと雪つぶ舞ってこの季節
花びら散るに似ている景色
窓辺で眺め、貴方の帰りを待っている。


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