溺愛しゅかゆづ夫婦 10
長いようで短いお休みが今日で終わってしまうこと、ひどく寂しげな弓弦が無言で俺から離れずに、そんな彼女を抱きしめながら、明日も休んでしまいましょう、弓弦に勝るものなどなし。
年末年始、朱夏は長くお休みだったから、それだけずっと一緒にいれてとても幸せで、でもそれは今夜まで。明日から朱夏はお仕事だ。僕のため、だって、わかっているけれど。
「弓弦」
「…………」
もう既に寂しくて、さみしいとも言えなくて、朱夏にぴったりくっついたまま、離れたくないし離さないでいてほしい。
さみしがりな弓弦を今日もお休みですよと抱きしめて彼女がぱあっと明らむさまに笑みがこぼれる朝。
今日の弓弦はとても素直に甘えんぼでぴったり俺にくっついて離れたがらず、そのあまりの可愛らしさに胸がどきどき落ち着かない俺の、彼女が大切ゆえに強固な理性。