今月ももう終わってしまう。
「早すぎるよ」
「そうですねえ」
　ふわふわソファ。朱夏の膝の上。
　ふたりでホットミルクを飲みながらぼやき、
「でも大丈夫ですよ」と朱夏は笑って。
「貴女には俺がいますし、俺たちの時間は無限にありますから」
「うん」
　龍神様と不老不死。そうだね、貴方と僕の時間は永い。
　焦燥感が、ほの甘く溶けていく。