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溺愛しゅかゆづ夫婦 10

 朝はすごい雪だったのに、昼過ぎになってとても晴れた。
 積もった雪もアスファルトに延びた氷もあっという間に溶けていた。
「この晴れと太陽は貴女のものですね、弓弦」
「……なあにそれ」
 お昼ごはんのホットケーキを食べながら、朱夏がへんなことを言う。
 その慈しみ深い微笑みを見て、僕は、どうしてこんなに急に晴れたのか、なんとなく理解した。
 まったく、自由な龍神さまだなあ。ねえ、僕の旦那さま?
「弓弦、あーん」
「ん……あー……。もぐ……」


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