溺愛しゅかゆづ夫婦 10
窓の外、積もってゆく真っ白な雪と、「すごいねえ」と笑う弓弦。
その横顔が、煌めく赤い瞳が、とても美しくて、俺は彼女ばかりを見つめている。
◆
降り積もる大雪を並んで眺めている、はずなのに、朱夏は僕ばかりを見ているから、なんだか照れてしまう。
「もう、朱夏、僕の顔に穴が空いちゃうよ」
「それはとても困ります。ですが弓弦、仕方がないんです……貴女が美しくて、愛おしくて」
困り顔も格好いい。たくさんの神さまを恐れさせる、とても強くて残酷な龍神さまが、こんな、しょぼんと眉をさげている。
僕にとっては、朱夏こそ、美しくて愛らしいなと思う。……ああ僕も、朱夏と同じ。朱夏ばかり見て、彼のことばかり考えている。
その横顔が、煌めく赤い瞳が、とても美しくて、俺は彼女ばかりを見つめている。
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降り積もる大雪を並んで眺めている、はずなのに、朱夏は僕ばかりを見ているから、なんだか照れてしまう。
「もう、朱夏、僕の顔に穴が空いちゃうよ」
「それはとても困ります。ですが弓弦、仕方がないんです……貴女が美しくて、愛おしくて」
困り顔も格好いい。たくさんの神さまを恐れさせる、とても強くて残酷な龍神さまが、こんな、しょぼんと眉をさげている。
僕にとっては、朱夏こそ、美しくて愛らしいなと思う。……ああ僕も、朱夏と同じ。朱夏ばかり見て、彼のことばかり考えている。