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溺愛しゅかゆづ夫婦 8


いやになる 憂鬱だらけの 大雨も
貴方が傍にいてくれるなら



おみやげの紅茶は桃色 甘い香り
やきもち龍も思わずほっと息をこぼしてみたり
(だぁくくんのおみやげはいつも素敵で嬉しいなあ、「はっ、でも俺は認めませんよ!」なんて、朱夏は僕を抱きしめるけれど。なにも心配しなくていいのに)



貴方がくれたハンカチを愛おしいと持ち歩き
もったいなくて使えもせずに
(白薔薇がピンクの糸でふちどられた、数多の花弁が折り重なっているかのようなデザインのハンカチ――朱夏がプレゼントしてくれたもの。大切すぎて、お守りみたいに持ち歩いて、使えることはこれからも多分ない)



寒がりの 貴女を抱く 腕の中
ほうっとひと息 甘えるしぐさ
(ねえ弓弦、今日も貴女が愛おしいです。絶対に寒い思いなんてさせませんから、どうか、思いっきり俺に甘えて、ぐっすり眠ってくださいね)



心臓を圧し潰すような悪い夢 息も忘れて ぞっとするほどに



飛び起きて胸をおさえる苦しみに
貴女にはほら、俺がいますと
(己の胸を抉りたがるような貴女の手に手のひらを重ね、ひきつる細儚い背中から肩を支え。ねえ弓弦、大丈夫ですよ。怖くないし、なんにも心配いらないですからね)



深夜二時 目覚めてしまったふたりなら
ホットミルクとチョコレート 夜をそっと楽しんで


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