溺愛しゅかゆづ夫婦 8
あのね、朱夏、耳をかして。ええと、あのね。僕、……。貴方のことが、だいすき。あ、あい、し……うるさい笑うなこのばか!
弓弦、ちょっと耳をかしてください。……ふ、今日もとっても可愛らしいですね、愛しています。あははっ、真っ赤な顔。
おやすみ、が寂しくて。なんでだろう、朱夏、貴方はちゃんと傍にいるのに。貴方の腕にしがみついて、ああ、まだ寝たくないなあ。
朱夏、今夜は僕がはちみつホットミルクを作るから、ちょっと待っていて。たまには……なに? 一緒に作りたい? ……もう、またそうやって僕を甘やかす。
弓弦は、月光の繊細な白糸よりも美しく、そっと咲きほころぶ花より可憐で愛らしく、いわゆる『天使』よりも耀かしい。俺だけの、弓弦。
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