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溺愛しゅかゆづ夫婦 7

 朝、弓弦は目を覚ます。ずきりと喉が痛んだ。
 喉だけではなかった。体中、あちこち痛い。じわりと昨晩のことを思い出す。朱夏にとことん愛された夜。

「っ……」

 しかも、弓弦の体はきれいで、もふもふのパジャマを着させられていた。蜜夜の残り香は、この痛みたち。そして、すぐ隣に横たわる朱夏の、美しい身体。

「ゆづる」

 弓弦の気配を感じ取ってか、朱夏も目を覚ました。ふにゃふにゃと抱きつく朱夏は、弓弦の体調を心配してから、

「昨日もたのしかった、ですね?」
「ば、かっ」

 そんなことを。意味深に。ふわふわ微笑んで、けろりと言ってのけるから。
 弓弦は、もう、これ以上なく真っ赤に染まり、朱夏の頬を指でつねった。痛みにだるさ、そしてなにより、彼の屈託ない笑顔。
 愛おしくないわけでは、ないけれど。


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