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溺愛しゅかゆづ夫婦 7

 きれいなベージュ色の髪。
 お風呂上がりの弓弦の髪は、しとやかに濡れ、それもまた美しく可憐だ。
 目を惹かれては、触れたくなる。
 その愛おしい衝動は、抑えがきかない。

「……ひとりでできるのに」
「俺が触っていたいんです。もしかして、いやですか?」
「ううん。ありがとう、朱夏」

 だから、というのもある。
 弓弦は自分に雑で、ドライヤーも面倒くさがって半乾きのまま、風邪をひいたり体を冷やしてしまうのが心配だという理由もある。
 もふもふのタオルで、ドライヤーで、彼女の髪を乾かす俺は、毎日のこれを役得だと想う。
 幸せなのだ。今日も彼女を愛し、彼女から愛され、触れることも恐がられない。
 たまらず弓弦を抱きすくめ、「なあに」とくすくす笑われる。


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