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溺愛しゅかゆづ夫婦 7

 眠ると、悪い夢を見る。
 それは弓弦を困らせる。

 寝て、夢を見て、眠って、夢を見て。
 そのたび目覚める弓弦を、そのたび抱きしめる朱夏。

「大丈夫ですよ、弓弦、ホットミルクでも飲みましょうか?」

 やさしくあやされ、弓弦はいよいよ戸惑った。
 鬱陶しくないの。

「鬱陶しいわけないでしょう」
「……。うん」


 弓弦は、いまも、朱夏の腕の中。
 彼の溺愛に怖々身をゆだね、彼のつくったホットミルクの甘さ、余韻に浸りながら、
 悪夢を見たって構わないんだと、僕には朱夏がいるんだからと、つかれたまぶたを閉じて。


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