第十一話
夢小説設定
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次の日、あたしは不思議と気持ちが落ち着いていた
そんな気持ちのまま、あたしはアルバスの部屋へと足を進めた
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コンコンー
「誰じゃ?」
『アルバス、あたし』
「入って良いぞ」
あたしは校長室へと入る
「珍しいの、鍵を使わず来るとは」
『ふふ、なんとなく、ね』
「……なんかあったのかの?」
『…アルバスには敵わないな』
アルバスは杖を振って紅茶セットを出してくれた
紅茶を飲みながら、あたしはアルバスに告げる
『あたしね、もう時間がないみたい』
「なんと!どうしてわかるんじゃ?」
『昨日ね、手が透けてたの』
「!」
『それを見て、何故かわかった…もう、時間なんだって』
「寂しくなるの…」
『ごめんなさい…』
「謝るでない、仕方ない事なんじゃろうて…」
アルバスはあたしの頭を優しく撫でてくれた
あたしはそれが嬉しくて、切なくて…涙がまた溢れた
「よしよし…泣くでない
もしかしたらまた来れるかもしれないじゃろう?」
『アル、バス…』
願望か当てずっぽうかわからないが、アルバスのその言葉になぜかあたしは頷いた
戻って来れる保証なんてないのに
「して、ルナ
それだけを言いにきたんじゃないんじゃろ?」
『ふふ…アルバスにはホント全部お見通しなのね』
あたしはアルバスに手紙を渡した
ある魔法をかけて欲しいと
「どんな魔法じゃ?」
『記憶を消す魔法よ』
「ルナ…」
『だっていきなり消えたらみんな心配しちゃうじゃない
みんな、優しい人達ばかりだから…』
あたしは思い出すように目をつぶる
リリー、ジェームズ、シリウス、リーマス、ピーター、ミネルバ、ポピー…そして、セブルス
大切だから、最後くらいはちゃんと手紙で伝えたい
どれだけ、みんなが大切だったかを
『アルバス、もうひとつお願いがあるの』
「なんじゃ?」
「リリーと悪戯仕掛け人達には聞いてほしいの
あたしを覚えていたいかどうかを…
忘れたければ記憶を消してあげて?」
「わかった」
アルバスはそう言って杖を振った
『ありがとうアルバス…
あなたは最高のおじいちゃんだわ!
ずっと大好きよ』
「わしもルナが大好きじゃよ…」
しばらくアルバスと話をしてあたしは梟小屋へと行くために校長室を出た
梟には、ヴォルデモートとルシウスの2人宛に手紙を送った
あたしがいなくなった後にセブルスにあたしのこと聞いたりしたら大変だからね
ヴォルデモートがあれに引っかかってくれることを祈らないと…
あたしはそんな事を思いながらセブルスを捜した
セブルスには自分で渡したかったからだ
読んで貰えないとわかってても
自分で渡したい
あたしはまたいろんなところをまわって、図書館の前でセブルスを見つけた
『セブルス!』
「……何の用だ」
セブルスは嫌そうな顔をしてあたしを見ずに言う
そんな姿に心が軋んだ
『これ、後でいいから読んで』
「手紙…?こんなものいらない」
『お願い!一生に一度のお願いだから、受け取って』
あたしの必死さを感じたのか手紙はなんとか受け取ってくれた
すぐポケットに入れられたが…
『ありがとうセブルス、じゃ、また後でね!』
あたしは自分の部屋へと戻った
泣く為に
軋んだ心を押し込むために…
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