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魔法の言葉

「たっく、しょうがねぇな」
「??」
 ヴィヴィが大きくため息をついた。
「消毒が苦手なシグリの為に、一ついいことを教えてやろう」
「お、おぅ……」
「いいか、この世には魔法の言葉というものがある」
「魔法の……」
「そうだ。一緒に唱えてみてくれ……いくぞ、
 ちちんぷいぷい、痛いの痛いの飛んでいけー‼」
「……全然飛んでいかないぞ」
「そりゃ、お前が唱えていないからだ」
「わかった。騙されている気がしてならないが、お前を信じよう」
「その意気だ、シグリ」

「ちちんぷいぷい、痛いの痛いの飛んでいけーっ‼」

 二人の声が虚空に響いた。

【END】
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