SS
水溜りに映るもの
ぽつぽつと小雨が降り出した。
「おい、シグリ。あっちで雨宿りが出来そうだぜ」
ヴィヴィとともに寂れた軒先で雨をやり過ごすことになった。
「降ってきたな」
のんびりとした口調で男は言う。
確かに降ってきた。
強まる雨脚にシグリも少し、不安を覚える。
「あ、見ろよ、足元」
ヴィヴィの指差す先に大きな水溜りが出来ていた。
反射してこちらが写り込んでいる。
雨粒に水面が揺られ虚像も共に揺れているが、金色と黒。
二人が写り込んでいた。
「こう見ると、俺たち中良さそうだよな」
「馬鹿言え、仲良くはないとでも?」
ふふっと口元を緩ませるシグリにヴィヴィが暖かな目線を送っていた。
【END】
ぽつぽつと小雨が降り出した。
「おい、シグリ。あっちで雨宿りが出来そうだぜ」
ヴィヴィとともに寂れた軒先で雨をやり過ごすことになった。
「降ってきたな」
のんびりとした口調で男は言う。
確かに降ってきた。
強まる雨脚にシグリも少し、不安を覚える。
「あ、見ろよ、足元」
ヴィヴィの指差す先に大きな水溜りが出来ていた。
反射してこちらが写り込んでいる。
雨粒に水面が揺られ虚像も共に揺れているが、金色と黒。
二人が写り込んでいた。
「こう見ると、俺たち中良さそうだよな」
「馬鹿言え、仲良くはないとでも?」
ふふっと口元を緩ませるシグリにヴィヴィが暖かな目線を送っていた。
【END】