片翼の切断は思っている以上に体への負担が凄いので、この数か月、寝る間も惜しんで大切に看病しました。
お医者さんと私の看病で、数か月経って…漸く、今日包帯が取れる日になりました。

久し振りに、包帯のない名前さんに会える日なので、今日は綺麗なサプライズプレゼントも持って、今から会いに行く途中です。

「まァ…、全く傷つけずに、というのは理想論ですねぇ。お引越しさせて、完全に管理するためには…ペットのように首輪するわけにもいかないですし、片翼…アレが首輪代わりですねぇ。」

手を広げて自由に回転しながら飛ぶ。

「うまく片翼だけですんでラッキーでしたねぇ。まあ、仮に“どこか無くなっても”ちゃぁんと最後までお世話する気でしたのでどんな結果であっても問題はありませんがね。」

フフッと機嫌よく笑いながら、本拠とは別に借りた家…名前と今一緒に住んでいる家に急ぐ。
片翼だと飛ぶことはもうできない。
傷は塞がったが、重さが左右で随分と違うため、バランスが悪く、普通に歩くのも暫くはリハビリがいりそうだ…。

神様やA、天界には今回の件は知らないこととして説明している。

焼却炉に対魔獣用の罠が“なぜかあり、爆発した跡”がある。
そのことからケガをしてそのまま何かあったのではと心配されていた。