ふむ…とBが考えを巡らせようとすると、
「あァ～やっぱり！名前が淹れたコーヒーが一番うまいわァ。」
とオーバーなリアクションで喜ぶAに遮られる。

「ていうか、手首ほっそいなあ。よお今まで生き残れたなァ。力もむっちゃ弱いんちゃう？魔獣からしたらええ餌やで～？」と大きい声で賑やかに、名前を小ばかにするような物言いで、名前の手首を掴みながら笑っている。

「ワイは強いから…これからはワイが守ってあげてもええでぇ…？」
と手首を引き寄せて、名前の顔近くで囁いていた。

名前は、至極困った表情で私に顔を向けた。

「…下品な。」

怒りを込めて思わず声に出てしまった。

その様子を見ていた天使たちは、「A様、名前を狙ってんのかな？」「天界で一番可愛い名前は、次期神様とも噂されているA様が娶るに違いないでしょ～」と笑い、愚直な感想を述べている。

たまらずにBが「あの人は私のものなので…次期神様とも言われるAさんにはいくらでも相手がいるでしょう？」と天使たちに微笑み牽制した。