ああ、こんなにも頼もしい人は他にいない。
きっと一生、現れない。

“好き”とか“愛してる”なんて言葉がなくても、信じられる人はこの人しかいない…。

今まで辛かった日々はもう意味のないものになる…。

まるで一生分の涙かと思うぐらい、ボロボロと私は泣いて、ブラックの腕の中で眠りについた。
今日この瞬間から訪れる、絶対的な安心とブラックとの約束された未来に安堵して…。


・・・・・・


「最後まで食えん奴やなァ…。」

神の座を奪い合った序列B。
現在は堕天し、魔王の座にいる奴をわいが倒し、馬鹿にしてくる天使たちを見返してやろうと思ってたのに…。

思ってたより手応えないなァと思ってたら、まさか嵌められてたとは。

やから、外交に強い天使を引き連れて、不可侵条約を結ぼうと思ってたのに…。

序列の最後尾にいるような、無能の女天使連れて来いって言ったかと思ったら、女天使寄こす代わりに、あのわいの八百長動画を、不可侵条約の布石にしたるって…何考えてんのやろ…。

優秀なくせに、出世にも興味もないし。
なんかよおわからん動画に興味持ちだして、天界に反逆するし、果てには無能な女天使よこせって…ほんまにわからん奴やなあ。

おかげでわいのメンツは保たれたからええけど…。



―――Is this the end?