ハレと不安と文化祭
・第二の噂
『トイレの花子さん』
旧校舎三階の女子トイレの三番目の個室、その前でマルチプレイ可能なゲーム(ソシャゲでも可)の三回フレンド欄のリロードを行い、三回扉をノックしてから『花子さん遊びましょ』と呼び掛けると『HANA-KO3』というプレイヤーと協力プレイができる。その後フレンド申請も飛んでくるのだが、相互フレンドになっても翌日にはそのアカウントは消滅している。
アカウント削除の可能性もあるが、ログが残るタイプのゲームでは本来残るはずのログが残っておらず、そもそも存在しないアカウントでこちらと交流している模様。
もしもそのアカウントと相互状態が続いているならば気を付けた方がいいのかもしれない。
調査/文 飯江 鄒妃
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
・第三の噂
階段にまつわる怪談をご存じだろうか?昼間は12段の階段が夜になると13段になるというあれだ。
そもそもなぜ13段の階段が不吉なのかというと、絞首台が13段でそこからきているからとか。
そして、夜に13段目の階段を踏んでしまうとそのまま異世界に連れ去られてしまうとも噂されている。
そんな13階段の噂がこの高校にも少なからず広まっている。ただ、そんな危険な怪異がこの東深見高校にあるのだろうか?疑問に思いオカ研の有志で実地調査をすることにした。
結果は……とくになにも起こらず。折角夜間の活動許可が降りたのにも関わらずにだ。
普通ならそれで調査完了のはずなのだが、今回は何を思ったのかその段数が増えるという階段でグリコをやろうという話になった。
グリコというのはじゃんけんの勝利時に出した手の形によって階段を上っていくあのゲームだ。
12段なので最短2回で決着はついてしまうのだが、そこは高校生。無駄な読みあいで少し伸び……6段目と9段目で1度折り返してからゴールを目指すか、そのままゴールにいくかという並び方になってしまう。
夜の校舎に響く『ぐーりーこ』のかけ声。
そして……じゃんけんに勝ち、踊り場へ足を乗せた筈が、まだ1段先がある。それなのに下にいる相手との距離は変わっていない。
もう一度じゃんけんをし、再度昇る権利を手にいれて一歩上がる。が、先程と同じく目の前にはまだ1段だけ先がある状態だ。もちろん相手との距離は変わらずにだ。
あ……ありのまま 今起こった事を話すぜ!
「おれは、奴の前で階段を登っていたと思ったらいつのまにか降りていた」
な……何を言っているのかわからねーと思うが、おれも何をされたのかわからなかった……
降りる時はすんなり降りれたが、仮に一段先に進み続けていた場合どうなってしまったのか……。
恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……。
調査/文 開田 果足
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
・第四の噂『家庭科室の包丁』
用意するもの(一人前)
・袋麺(味はお好み)
・ネギ
・たけのこ
・肉(食べたい量)
・たまご
・海苔
・ニンニク
・調味料(お好みで)
①上記の材料を家庭科室に置き、包丁を一本机の上に置いて家庭科室を後にします。
②三十分後に再度家庭科室を訪れると、なんとお店のものと遜色ないラーメンが出来上がります。
※カロリーが気になる方はヘルシー系の材料にするとよし。
【point】一緒に米を置いておくとチャーハンも提供されます。
※ラーメンライスをご所望の場合は一言メモに『ラーメンライス希望』と書くとその通りに提供されます。
調査/文 倉谷 巳代
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
四つパネルを見終え、頭を抱える。
「ま……まともなのが最初の説明くらいしかない」
もはや七不思議というより七不思議を使った簡易創作というか……。
「なんとなくそんな感じはしてたけどね……。意気込んだのが馬鹿馬鹿しく思えちゃうわ」
残るパネルも似たような感じなんだろうと、しっかりと読む気はなくなっているが一通り目を通す……。
「……デッドヒートを繰り広げる人体模型と骨格標本、二ノ宮金二郎像ねぇ」
確かにあの時追ってきたのは前二つだったが、更に二ノ宮金二郎まであるのか……とパネルを読み進めると珍しく一枚写真が貼ってあった。
「……ん?」
恐らく写ってるのは話題にしてる人形達なのだろうと見てみると、見きれている二ノ宮金二郎の袖辺りに妙な既視感を感じる。
というか、この学校にその銅像はあっただろうか?
「その写真……夏ごろに私たちが活動した時の奴じゃない?」
写真を見て考え込んでいると宇佐見はそう口にした。
「夏ごろ……あの七不思議探索のか?だとしても、なんでオカ研がその写真を」
「というか、この見切れてるのってウッチーでしょ?」
「はい?」
言われてもう一度写真をみる。そこで既視感の正体がはっきりした。
「あー……確かにこれは、そうだな」
持っている服の、あの日来てきた服の袖だ。
写真の撮影場所からもあの時階段に逃げたときに撮られたのだろう。
「そもそもの話、この学校に銅像無いからおかしいなぁって思ったのよ。仮にあの銅像が走るとして、毎晩別の学校から来てるのも変な話だし」
そんな部活の遠征みたいに……。
「それで、あと一枚のパネルは七つ知ったらどうなるか……の警告。最後の一つの噂だけ何かわからない。七不思議を題材とした発表ならちょうどいい落としどころかもね」
解明されるより謎が残っていた方が興味をひかれるもの。と彼女は続ける。
確かに、解明されきった七不思議なんて不思議でもなんでもない。多少脚色されたとしてもわからない部分があるからこそ人はそれに惹き付けられるのだろう。
だとしても、このオカ研の脚色はやりすぎな気もするが……。
「それじゃ柏野さんの舞台見に行きましょうか」
そう言って先に室内から出た宇佐見を追うようにオカ研の展示室を出た。
.
『トイレの花子さん』
旧校舎三階の女子トイレの三番目の個室、その前でマルチプレイ可能なゲーム(ソシャゲでも可)の三回フレンド欄のリロードを行い、三回扉をノックしてから『花子さん遊びましょ』と呼び掛けると『HANA-KO3』というプレイヤーと協力プレイができる。その後フレンド申請も飛んでくるのだが、相互フレンドになっても翌日にはそのアカウントは消滅している。
アカウント削除の可能性もあるが、ログが残るタイプのゲームでは本来残るはずのログが残っておらず、そもそも存在しないアカウントでこちらと交流している模様。
もしもそのアカウントと相互状態が続いているならば気を付けた方がいいのかもしれない。
調査/文 飯江 鄒妃
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
・第三の噂
階段にまつわる怪談をご存じだろうか?昼間は12段の階段が夜になると13段になるというあれだ。
そもそもなぜ13段の階段が不吉なのかというと、絞首台が13段でそこからきているからとか。
そして、夜に13段目の階段を踏んでしまうとそのまま異世界に連れ去られてしまうとも噂されている。
そんな13階段の噂がこの高校にも少なからず広まっている。ただ、そんな危険な怪異がこの東深見高校にあるのだろうか?疑問に思いオカ研の有志で実地調査をすることにした。
結果は……とくになにも起こらず。折角夜間の活動許可が降りたのにも関わらずにだ。
普通ならそれで調査完了のはずなのだが、今回は何を思ったのかその段数が増えるという階段でグリコをやろうという話になった。
グリコというのはじゃんけんの勝利時に出した手の形によって階段を上っていくあのゲームだ。
12段なので最短2回で決着はついてしまうのだが、そこは高校生。無駄な読みあいで少し伸び……6段目と9段目で1度折り返してからゴールを目指すか、そのままゴールにいくかという並び方になってしまう。
夜の校舎に響く『ぐーりーこ』のかけ声。
そして……じゃんけんに勝ち、踊り場へ足を乗せた筈が、まだ1段先がある。それなのに下にいる相手との距離は変わっていない。
もう一度じゃんけんをし、再度昇る権利を手にいれて一歩上がる。が、先程と同じく目の前にはまだ1段だけ先がある状態だ。もちろん相手との距離は変わらずにだ。
あ……ありのまま 今起こった事を話すぜ!
「おれは、奴の前で階段を登っていたと思ったらいつのまにか降りていた」
な……何を言っているのかわからねーと思うが、おれも何をされたのかわからなかった……
降りる時はすんなり降りれたが、仮に一段先に進み続けていた場合どうなってしまったのか……。
恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……。
調査/文 開田 果足
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
・第四の噂『家庭科室の包丁』
用意するもの(一人前)
・袋麺(味はお好み)
・ネギ
・たけのこ
・肉(食べたい量)
・たまご
・海苔
・ニンニク
・調味料(お好みで)
①上記の材料を家庭科室に置き、包丁を一本机の上に置いて家庭科室を後にします。
②三十分後に再度家庭科室を訪れると、なんとお店のものと遜色ないラーメンが出来上がります。
※カロリーが気になる方はヘルシー系の材料にするとよし。
【point】一緒に米を置いておくとチャーハンも提供されます。
※ラーメンライスをご所望の場合は一言メモに『ラーメンライス希望』と書くとその通りに提供されます。
調査/文 倉谷 巳代
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
四つパネルを見終え、頭を抱える。
「ま……まともなのが最初の説明くらいしかない」
もはや七不思議というより七不思議を使った簡易創作というか……。
「なんとなくそんな感じはしてたけどね……。意気込んだのが馬鹿馬鹿しく思えちゃうわ」
残るパネルも似たような感じなんだろうと、しっかりと読む気はなくなっているが一通り目を通す……。
「……デッドヒートを繰り広げる人体模型と骨格標本、二ノ宮金二郎像ねぇ」
確かにあの時追ってきたのは前二つだったが、更に二ノ宮金二郎まであるのか……とパネルを読み進めると珍しく一枚写真が貼ってあった。
「……ん?」
恐らく写ってるのは話題にしてる人形達なのだろうと見てみると、見きれている二ノ宮金二郎の袖辺りに妙な既視感を感じる。
というか、この学校にその銅像はあっただろうか?
「その写真……夏ごろに私たちが活動した時の奴じゃない?」
写真を見て考え込んでいると宇佐見はそう口にした。
「夏ごろ……あの七不思議探索のか?だとしても、なんでオカ研がその写真を」
「というか、この見切れてるのってウッチーでしょ?」
「はい?」
言われてもう一度写真をみる。そこで既視感の正体がはっきりした。
「あー……確かにこれは、そうだな」
持っている服の、あの日来てきた服の袖だ。
写真の撮影場所からもあの時階段に逃げたときに撮られたのだろう。
「そもそもの話、この学校に銅像無いからおかしいなぁって思ったのよ。仮にあの銅像が走るとして、毎晩別の学校から来てるのも変な話だし」
そんな部活の遠征みたいに……。
「それで、あと一枚のパネルは七つ知ったらどうなるか……の警告。最後の一つの噂だけ何かわからない。七不思議を題材とした発表ならちょうどいい落としどころかもね」
解明されるより謎が残っていた方が興味をひかれるもの。と彼女は続ける。
確かに、解明されきった七不思議なんて不思議でもなんでもない。多少脚色されたとしてもわからない部分があるからこそ人はそれに惹き付けられるのだろう。
だとしても、このオカ研の脚色はやりすぎな気もするが……。
「それじゃ柏野さんの舞台見に行きましょうか」
そう言って先に室内から出た宇佐見を追うようにオカ研の展示室を出た。
.