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【不死の灯】
なにもかも嫌になった。
どうして自分だけが蔑まれるのだろう。
そんなに彼らと話すのがいけないんだろうか?
別に悪いことを企んでいるわけでもなく、人里を脅かすわけでもない。
ただ生きているだけなのに……
その日は不気味なくらい晴れていた。
いつも通り、山に食材を取りに出た。
そこまでが僕の日常だった。
「なんだよ、これ…」
僕が家に帰ってきたときには自分の家が燃えてなくなっていた。
全ての思い出や生きてきた意味を失ってしまった。
喪失感だけが僕の胸に漂っていた。
気が付いたら見馴れない竹林の中にいた。
「…ここは?」
誰に質問するでもないその言葉は、生い茂る竹林の中に反響し、霧散していった。
行く宛てもなくふらついて、気づくと完全に迷っていた。
このまま消えるのもいいかな…
そう頭の片隅で考えていると、僕の視界に人影が映った。
その人影は、ゆっくりと僕に近付いてこう言った。
「お前こんな所で何してるんだ?」
「気付いたらここにいて、行く宛てもなく歩いてたらあなたに会ったんです」
「ある意味運がいいんだな。よし、私がこの竹林の外に連れてってやるよ」
「いいですよ、別に。戻っても家は無いし……」
「なぁ、その話、詳しく聞いてもいいか?」
僕はその少女に、この竹林に来たと気付くより前の事を話した。
回りから嫌われていたこと。
家を焼き払われた事。
「大変だったんだな……私は妹紅。あんたは?」
「ナナシ」
「ナナシ、行く宛てが無いなら私のところに来るか?」
「僕がいても迷惑だろ? それならこのままここにいるよ」
「迷惑と思ったら声なんてかけないよ」
僕は前を歩く妹紅に、渋々ついていった。
妹紅と出会ってから半年が経った。
今思い返しても、あの時妹紅に会ったのは本当に運がよかったんだと思う。
迷いの竹林
それがあの竹林の名称らしく、入ったら出てこれないこともある。
こうしていられるのも妹紅のおかげだ。
住居は未だに妹紅のところに居候中だが…
「なあ、妹紅」
「どうした?」
「僕も不老不死に…人間より長い寿命を持てば、ずっと一緒にいられるかな?」
自分でも今の台詞に驚いて、口を押さえている。
妹紅に至っては、顔を赤くしてこちらを向いている。
もともと肌も白く、銀糸の様な髪なので顔の赤みがより強調されてしまう。
「ナナシ…それは告白と受け取っていいのか?」
「そうして貰えると嬉しいな」
さて、長い寿命を得るためにはどうしようか?
今度、竹林の奥の診療所に行って聞いてみるか?
→あとがき
くりゅですよ~
妹紅夢でしたが、長編での妹紅と全く違うような…
アハハハ…
烏骨鶏様
うまくいったかわかりませんが、どうでしたか?
感想等ありましたら雑談板までお願いしますm(._.)m
なにもかも嫌になった。
どうして自分だけが蔑まれるのだろう。
そんなに彼らと話すのがいけないんだろうか?
別に悪いことを企んでいるわけでもなく、人里を脅かすわけでもない。
ただ生きているだけなのに……
その日は不気味なくらい晴れていた。
いつも通り、山に食材を取りに出た。
そこまでが僕の日常だった。
「なんだよ、これ…」
僕が家に帰ってきたときには自分の家が燃えてなくなっていた。
全ての思い出や生きてきた意味を失ってしまった。
喪失感だけが僕の胸に漂っていた。
気が付いたら見馴れない竹林の中にいた。
「…ここは?」
誰に質問するでもないその言葉は、生い茂る竹林の中に反響し、霧散していった。
行く宛てもなくふらついて、気づくと完全に迷っていた。
このまま消えるのもいいかな…
そう頭の片隅で考えていると、僕の視界に人影が映った。
その人影は、ゆっくりと僕に近付いてこう言った。
「お前こんな所で何してるんだ?」
「気付いたらここにいて、行く宛てもなく歩いてたらあなたに会ったんです」
「ある意味運がいいんだな。よし、私がこの竹林の外に連れてってやるよ」
「いいですよ、別に。戻っても家は無いし……」
「なぁ、その話、詳しく聞いてもいいか?」
僕はその少女に、この竹林に来たと気付くより前の事を話した。
回りから嫌われていたこと。
家を焼き払われた事。
「大変だったんだな……私は妹紅。あんたは?」
「ナナシ」
「ナナシ、行く宛てが無いなら私のところに来るか?」
「僕がいても迷惑だろ? それならこのままここにいるよ」
「迷惑と思ったら声なんてかけないよ」
僕は前を歩く妹紅に、渋々ついていった。
妹紅と出会ってから半年が経った。
今思い返しても、あの時妹紅に会ったのは本当に運がよかったんだと思う。
迷いの竹林
それがあの竹林の名称らしく、入ったら出てこれないこともある。
こうしていられるのも妹紅のおかげだ。
住居は未だに妹紅のところに居候中だが…
「なあ、妹紅」
「どうした?」
「僕も不老不死に…人間より長い寿命を持てば、ずっと一緒にいられるかな?」
自分でも今の台詞に驚いて、口を押さえている。
妹紅に至っては、顔を赤くしてこちらを向いている。
もともと肌も白く、銀糸の様な髪なので顔の赤みがより強調されてしまう。
「ナナシ…それは告白と受け取っていいのか?」
「そうして貰えると嬉しいな」
さて、長い寿命を得るためにはどうしようか?
今度、竹林の奥の診療所に行って聞いてみるか?
→あとがき
くりゅですよ~
妹紅夢でしたが、長編での妹紅と全く違うような…
アハハハ…
烏骨鶏様
うまくいったかわかりませんが、どうでしたか?
感想等ありましたら雑談板までお願いしますm(._.)m