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【三人の気持ち】
二月十四日……
というと世の男子共が浮き足立つ日だ。
俺もその一人なわけで……
「はぁ…」
「ナナシ、溜め息なんかついてどうしちゃったの?」
「いや、昔じゃ楽しみだったのに今は憂鬱な日になったなー、って」
「え?今日って何かあったっけ?」
わざと惚けた様に言う文。
だけど、ここでバレンタインだ。とか言うとせがんでいるみたいだし……。
「何でもないさ。独り言だよ、独り言」
だから、ごまかすことに事にした。
.
「それじゃ、私は日直があるから。教室でね」
「おう。教室でな」
下駄箱で文と別れる。
文とは家が近いから時々一緒に来るんだが、こういう日こそ揃って教室に入りたいんだけど……。
「そう上手くいかんよな……」
「何が上手くいかないんだ?」
「へ?あっ、藍先輩。おはようございます」
「おはよう、ナナシくん。それと、はい。ハッピーバレンタイン」
そういうと、藍先輩は可愛らしくラッピングされた小包を渡してきた。
「あっありがとうございます!」
「ナナシくんには時折お世話になっているからな。そのお礼だよ。嫌だったか?」
「嫌じゃありませんよ。義理とは言え藍先輩からもらえるなんて嬉しいですよ!」
だが、本当は本命だったらな……と思っている。
ま、フラグ立ってないから無理だけどな。
「義理ね……。ああ、ちゃんと帰ってから食べるんだぞ?もし校内で食べてたら、没収するからな」
.
それから、教室に行ったが……まぁ、男子の嫌な気配がするわするわ。
たぶん、貰っている奴がいたら後で問答無用で死――いや、制裁を加えるだろうな。
そして昼休み。
「あの……ナナシ先輩いますか?」
「んあ?いるよー。ってか俺だが」
「ナナシ先輩、生徒会の仕事の事で相談がありまして……ちょっとついて来てください!」
連れて来られたのは役員会等で使う会議室。一般生徒はまず来ないだろう。
「それで、妖夢は何の相談なんだ?」
「えっと、その……これ!受けとって下さい!」
教室を尋ねてきた時から持っていた紙袋から可愛らしい包みが取り出され、俺に差し出された。
「あと、その中に手紙があるので、ナナシ先輩の家で読んで下さい!返事はいいですから!」
そう言って、妖夢は会議室を飛び出して行った。
「手紙つきって……いや、まさかね」
.
そして放課後。
「いや、まあ藍先輩に妖夢から貰えたからいいか」
一番貰いたかった相手からは貰ってないけどな。
校門辺りまで一人で歩いていると、後ろから聞き慣れた声がした。
「ナナシー、待ってよー」
「おお、文か。随分と遅くないか?」
「いやー、ちょっとした野暮用でね。それで、ナナシはいくつ貰ったの?」
「やっぱり。朝のはわざと惚けてたんだろ?」
「おっと、ばれちゃったか」
苦笑いを浮かべる文。
「それで、いくつ貰ったの?」
「二つだよ。藍先輩と妖夢から」
「えっ?……そっ、そうなんだ。ようやくモテ期が来たんじゃない?」
「もしそうならいいんだけどな……」
「まぁ、そんなナナシのために……はい、あげる」
少し恥ずかしそうに小さな包みを持つ文の指は絆創膏が貼られていた。
終わり
→あとがき
.
くりゅです。
はい、キリ番リクエスト復活っす。
ハーレム…ではないよな。
文日常夢、って感じですな。
来夢さん、こんな感じでよかったでしょうか?
学パロですみません…
面白いリクエストをありがとうございます。
二月十四日……
というと世の男子共が浮き足立つ日だ。
俺もその一人なわけで……
「はぁ…」
「ナナシ、溜め息なんかついてどうしちゃったの?」
「いや、昔じゃ楽しみだったのに今は憂鬱な日になったなー、って」
「え?今日って何かあったっけ?」
わざと惚けた様に言う文。
だけど、ここでバレンタインだ。とか言うとせがんでいるみたいだし……。
「何でもないさ。独り言だよ、独り言」
だから、ごまかすことに事にした。
.
「それじゃ、私は日直があるから。教室でね」
「おう。教室でな」
下駄箱で文と別れる。
文とは家が近いから時々一緒に来るんだが、こういう日こそ揃って教室に入りたいんだけど……。
「そう上手くいかんよな……」
「何が上手くいかないんだ?」
「へ?あっ、藍先輩。おはようございます」
「おはよう、ナナシくん。それと、はい。ハッピーバレンタイン」
そういうと、藍先輩は可愛らしくラッピングされた小包を渡してきた。
「あっありがとうございます!」
「ナナシくんには時折お世話になっているからな。そのお礼だよ。嫌だったか?」
「嫌じゃありませんよ。義理とは言え藍先輩からもらえるなんて嬉しいですよ!」
だが、本当は本命だったらな……と思っている。
ま、フラグ立ってないから無理だけどな。
「義理ね……。ああ、ちゃんと帰ってから食べるんだぞ?もし校内で食べてたら、没収するからな」
.
それから、教室に行ったが……まぁ、男子の嫌な気配がするわするわ。
たぶん、貰っている奴がいたら後で問答無用で死――いや、制裁を加えるだろうな。
そして昼休み。
「あの……ナナシ先輩いますか?」
「んあ?いるよー。ってか俺だが」
「ナナシ先輩、生徒会の仕事の事で相談がありまして……ちょっとついて来てください!」
連れて来られたのは役員会等で使う会議室。一般生徒はまず来ないだろう。
「それで、妖夢は何の相談なんだ?」
「えっと、その……これ!受けとって下さい!」
教室を尋ねてきた時から持っていた紙袋から可愛らしい包みが取り出され、俺に差し出された。
「あと、その中に手紙があるので、ナナシ先輩の家で読んで下さい!返事はいいですから!」
そう言って、妖夢は会議室を飛び出して行った。
「手紙つきって……いや、まさかね」
.
そして放課後。
「いや、まあ藍先輩に妖夢から貰えたからいいか」
一番貰いたかった相手からは貰ってないけどな。
校門辺りまで一人で歩いていると、後ろから聞き慣れた声がした。
「ナナシー、待ってよー」
「おお、文か。随分と遅くないか?」
「いやー、ちょっとした野暮用でね。それで、ナナシはいくつ貰ったの?」
「やっぱり。朝のはわざと惚けてたんだろ?」
「おっと、ばれちゃったか」
苦笑いを浮かべる文。
「それで、いくつ貰ったの?」
「二つだよ。藍先輩と妖夢から」
「えっ?……そっ、そうなんだ。ようやくモテ期が来たんじゃない?」
「もしそうならいいんだけどな……」
「まぁ、そんなナナシのために……はい、あげる」
少し恥ずかしそうに小さな包みを持つ文の指は絆創膏が貼られていた。
終わり
→あとがき
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くりゅです。
はい、キリ番リクエスト復活っす。
ハーレム…ではないよな。
文日常夢、って感じですな。
来夢さん、こんな感じでよかったでしょうか?
学パロですみません…
面白いリクエストをありがとうございます。