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【こんな世界もあるかもしれない】
夕暮れで教室が茜色に染まる。
時計はすでに四時を回っていた。
「あれっ……寝ちまったのか?」
教室内には俺ともう一人の生徒しかいないみたいだ。
「あっ、やっと起きた。おはよう、ナナシ」
「…おはよ、紫。俺ってどれくらい寝てた?」
紫を待つために残ってたのに、俺が待たせてしまったら申し訳ない。
「用事はそんなに時間が掛からなかったから、二十分ぐらいね。それと、ここに来てから五分くらいは経ったかしらね」
「悪いな、待たせちゃって」
「ふふっ、いいのよ。それにしてもナナシって可愛い寝顔してるのね。思わず写真撮っちゃったじゃない」
そう言って紫は携帯を差し出してきた。そこには無防備な俺の寝顔が映し出されていた。
「可愛いって……せめてカッコイイぐらい言ってくれよ……」
「起きている時はすごくカッコイイのにね」
立ち上がった俺の腕を紫がギュッと抱きしめてきた。
「ちょっ、ゆ…紫?」
「誰もいないからいいじゃない。さっ、早く帰りましょ」
.
最近、日が短くなってきたから五時前には日も沈みきってしまう。
「寒くなったわね」
「まあ、冬だしな。マフラーとかしないのか?」
隣を歩く紫は制服にセーターと、見ているこっちが寒くなってくる。
「まだ出してないのよ」
「仕方ない、今日は貸してやるよ」
首に巻いていたマフラーを取り、紫にかけてやる。
「ナナシは寒くないの?」
寒さのせいか、頬を赤くしながら紫は聞いてきた。
「そりゃ、寒いけど……紫が、幼なじみが寒がってるのを放って置けないしさ」
「むぅ……ナナシは幼なじみぐらいにしか私の事見ていないのね……」
「ん?なんか言ったか?」
「別にー?あっ、ちょっと寄りたい場所があるんだけど……いい?」
見上げながら頼むな……、断れないのわかってやってるよな、コイツは。
「そこまで遠くないんだろ?だったら早く行くぞ」
.
紫に連れて来られたのは、家から少し離れた公園だった。
「何があるんだ?」
紫が気に入るようなものは見当たらない。
「もっ、もうちょっと待って!」
深呼吸の音が聞こえた後に、よし!と決心がついたような声を出した。
そして
「ナナシ、私はナナシの事が好き、大好き。だから、その……つ、つつ付き合ってくだしゃい!!」
噛んじゃったよ……。
「待って、今の無し!もう一回、もう一回チャンスを!」
「いや、やらないで大丈夫だ。……ぷっ……くくっ…ダメだ、堪えられない」
「笑わないでよ!こっちは真剣だったのに……」
「それも含めて大丈夫だ。なんて言うか、俺も同じ気持ちだし」
終わり
あとがき→
紫夢でした。
何となく学園パロにしてみました。
うん、何も言わないでくれ。
糾様、キリリクありがとうございました。
楽しんで貰えたら嬉しいです。
→珍しくアフターストーリー
一時間後……
「ねぇねぇ、ナナシ。私の制服姿は似合ってた?」
「そりゃあもう!つか、驚いたよ。紫が何故か俺の学校の制服を着ていたからさ」
「それに、上白沢の寺子屋まで借りて何してるんですか?」
「藍、固いこと言わないの。あれはね、もしも私がナナシの幼なじみで外の世界にいたらって設定の寸劇よ。ねー、ナナシ」
「まあ、そんなところかな。次やるときは藍さんにも役あげるから、拗ねないでな」
「拗ねてない!」
「そう言っておいて、内心凄い楽しみにしてるのよねー、藍」
「してません!!」
→ネタバレ
主人公は「スキマの向こうで会えたなら」と同一人物。
主人公が幻想郷に慣れてきた頃のお話。
続編…ではない。
劇の主人公
紫の幼なじみ。ある高校の男子生徒。
って感じです。
それでは、またどこかで。
夕暮れで教室が茜色に染まる。
時計はすでに四時を回っていた。
「あれっ……寝ちまったのか?」
教室内には俺ともう一人の生徒しかいないみたいだ。
「あっ、やっと起きた。おはよう、ナナシ」
「…おはよ、紫。俺ってどれくらい寝てた?」
紫を待つために残ってたのに、俺が待たせてしまったら申し訳ない。
「用事はそんなに時間が掛からなかったから、二十分ぐらいね。それと、ここに来てから五分くらいは経ったかしらね」
「悪いな、待たせちゃって」
「ふふっ、いいのよ。それにしてもナナシって可愛い寝顔してるのね。思わず写真撮っちゃったじゃない」
そう言って紫は携帯を差し出してきた。そこには無防備な俺の寝顔が映し出されていた。
「可愛いって……せめてカッコイイぐらい言ってくれよ……」
「起きている時はすごくカッコイイのにね」
立ち上がった俺の腕を紫がギュッと抱きしめてきた。
「ちょっ、ゆ…紫?」
「誰もいないからいいじゃない。さっ、早く帰りましょ」
.
最近、日が短くなってきたから五時前には日も沈みきってしまう。
「寒くなったわね」
「まあ、冬だしな。マフラーとかしないのか?」
隣を歩く紫は制服にセーターと、見ているこっちが寒くなってくる。
「まだ出してないのよ」
「仕方ない、今日は貸してやるよ」
首に巻いていたマフラーを取り、紫にかけてやる。
「ナナシは寒くないの?」
寒さのせいか、頬を赤くしながら紫は聞いてきた。
「そりゃ、寒いけど……紫が、幼なじみが寒がってるのを放って置けないしさ」
「むぅ……ナナシは幼なじみぐらいにしか私の事見ていないのね……」
「ん?なんか言ったか?」
「別にー?あっ、ちょっと寄りたい場所があるんだけど……いい?」
見上げながら頼むな……、断れないのわかってやってるよな、コイツは。
「そこまで遠くないんだろ?だったら早く行くぞ」
.
紫に連れて来られたのは、家から少し離れた公園だった。
「何があるんだ?」
紫が気に入るようなものは見当たらない。
「もっ、もうちょっと待って!」
深呼吸の音が聞こえた後に、よし!と決心がついたような声を出した。
そして
「ナナシ、私はナナシの事が好き、大好き。だから、その……つ、つつ付き合ってくだしゃい!!」
噛んじゃったよ……。
「待って、今の無し!もう一回、もう一回チャンスを!」
「いや、やらないで大丈夫だ。……ぷっ……くくっ…ダメだ、堪えられない」
「笑わないでよ!こっちは真剣だったのに……」
「それも含めて大丈夫だ。なんて言うか、俺も同じ気持ちだし」
終わり
あとがき→
紫夢でした。
何となく学園パロにしてみました。
うん、何も言わないでくれ。
糾様、キリリクありがとうございました。
楽しんで貰えたら嬉しいです。
→珍しくアフターストーリー
一時間後……
「ねぇねぇ、ナナシ。私の制服姿は似合ってた?」
「そりゃあもう!つか、驚いたよ。紫が何故か俺の学校の制服を着ていたからさ」
「それに、上白沢の寺子屋まで借りて何してるんですか?」
「藍、固いこと言わないの。あれはね、もしも私がナナシの幼なじみで外の世界にいたらって設定の寸劇よ。ねー、ナナシ」
「まあ、そんなところかな。次やるときは藍さんにも役あげるから、拗ねないでな」
「拗ねてない!」
「そう言っておいて、内心凄い楽しみにしてるのよねー、藍」
「してません!!」
→ネタバレ
主人公は「スキマの向こうで会えたなら」と同一人物。
主人公が幻想郷に慣れてきた頃のお話。
続編…ではない。
劇の主人公
紫の幼なじみ。ある高校の男子生徒。
って感じです。
それでは、またどこかで。