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【幼なじみ】
俺が幻想郷と呼ばれる世界に訪れたのはつい最近のことだ。
迷い込んだのではなく、自ら来た。
というのも、
「ナナシくん、ちょっとお願いしてもいいかしら?」
「いいですけど、あまり無茶なのはダメですよ?神綺さん」
「わかってるわよ。えっーと……あ、あったあった。はい、これ」
「手紙?」
「これをアリスちゃんに届けてもらえる?」
と頼まれて、手紙を渡された。
観光半分で来た俺としては、何の当ても無く彷徨うよりはましだろうと思って引き受けたんだが……
「道が……わからない」
まずったな……アリスが居るのはわかるんだが、詳しく調べとけばよかった。
「さて、どうすっかな?」
「ん?こんな所に人がいるとは珍しいな」
「そういうあんたは何してんだ?」
急に背後からかけられた声に、振り向きながら返事をする。
「私か?私は茸集めの最中だが、お前は……迷子か?」
白黒の、いかにも魔法使いという格好の少女は、冗談混じりにそう言ったんだと思う。
まぁ、俺にとっては本当の事なのだが。
「へー、アリスの友人とはな」
俺は、先程出会った魔理沙にあらかたの事情を説明した。
「そんなに珍しいか?」
「まぁな、あんまり友達を作らない子ですから」
「あんたはアリスの母ちゃんか」
「母ちゃんと言えば、神綺様は元気か?」
「うーん……。元気……だな、ああ、元気だ」
「なんだよ、その意味ありげな間は?」
「まあ、元気ってことだ」
「まぁ、いいけど。おっ、ここがアリスの家だぜ」
「そうか、案内ありがとな」
「そんなに気にすんなよ。それじゃ私はこれで」
「上がらないのか?」
「上がりたいのは山々だが、私も急いでるんでな」
そういうと、魔理沙は森の奥へと進んで行った。
さて、どう入ろうか……。
俺が知っているアリスは五つの魔法を極めようとしていた幼い姿しかない。
「貴方、人の家の前で何をしているの?」
「……アリス?」
振り返り、話しかけてきたであろう少女を見る。
服装は違えど、纏っている雰囲気は、アリスそのものだった。
「もしかして……ナナシ」
「見ないうちに大きくなったな」
「どうしたのよ、急に。それより、なんでこっちにいるのよ?」
「んー、ちょっと神綺さんから届け物頼まれてな」
「母さんから?」
「ほら、手紙」
「ありがと」
俺から手紙を受け取ると、封を切り、その場で読みはじめた。
読み終えるまでどれくらいかかるか……。
何気なく視線をアリスに送ると、傍にいる人形に目がいった。
あいつ、あんなの持っていたか?
「全く、母さんったら……」
「どうかしたか?」
「ちょっとイラッとしただけ」
「そうか、それで何か伝言は?」
「無いわ。ナナシはこれからどうするの?」
「そうだな、用は済んだから……軽く観光でもしてから帰るよ」
「そう……。せっかく来たんだし、上がってく?紅茶ぐらい出すわよ」
「別に構わないが」
アリスの家には、驚く程の人形があった。
「どうしたんだ、これ?」
「集めたり、作ったりしてるうちにね」
「昔とまるで違うな」
「そう?」
「前は、魔道書を放さず持ってたのに、今じゃ人形か……」
なんか寂しい。
けどそれが今のアリスだと思うと根っこの部分は変わっていないように感じた。
そのそいか、つい笑いが漏れてしまった。
「わっ悪い!?私が人形集めたり、作ったりしちゃ!」
「いや、でもアリスらしいよ」
「え?」
「なにか一つの事に夢中になれるって、凄いことだろ?アリスのそんなところ、俺は好きだぞ」
「なっ、なに言ってるのよ!」
好き。と言われて顔を赤くするアリス。
からかいがいがあるのもかわらないな。
「まーまー、そんなに照れるなって」
「照れてない!」
「じゃあ、そろそろ行くよ」
立ち上がり、玄関のドアノブに手をかけたとき、少し寂しげにアリスが聞いてきた。
「また、来てくれる?」
「暇が出来れば、な」
「そう。じゃあ、またね」
そう言うアリスの言葉はどことなく弾んでいるように聞こえた。
「ああ、またな」
END
Next
あとがき
ここまで目を通してくれてありがとう。
くりゅです。
アリス夢でした。
旧作の知識がないのに神綺様をかくなんてorz
口調が変だったりしても勘弁してください……
今回は、?の大きさを半角から全角に変えました。
理由?だってめんど(ry
読みやすかったらこのまま行こうと思うんですけど、前の方がいいなら戻します。
意見があれば感想板までお願いします。
ではまた。
俺が幻想郷と呼ばれる世界に訪れたのはつい最近のことだ。
迷い込んだのではなく、自ら来た。
というのも、
「ナナシくん、ちょっとお願いしてもいいかしら?」
「いいですけど、あまり無茶なのはダメですよ?神綺さん」
「わかってるわよ。えっーと……あ、あったあった。はい、これ」
「手紙?」
「これをアリスちゃんに届けてもらえる?」
と頼まれて、手紙を渡された。
観光半分で来た俺としては、何の当ても無く彷徨うよりはましだろうと思って引き受けたんだが……
「道が……わからない」
まずったな……アリスが居るのはわかるんだが、詳しく調べとけばよかった。
「さて、どうすっかな?」
「ん?こんな所に人がいるとは珍しいな」
「そういうあんたは何してんだ?」
急に背後からかけられた声に、振り向きながら返事をする。
「私か?私は茸集めの最中だが、お前は……迷子か?」
白黒の、いかにも魔法使いという格好の少女は、冗談混じりにそう言ったんだと思う。
まぁ、俺にとっては本当の事なのだが。
「へー、アリスの友人とはな」
俺は、先程出会った魔理沙にあらかたの事情を説明した。
「そんなに珍しいか?」
「まぁな、あんまり友達を作らない子ですから」
「あんたはアリスの母ちゃんか」
「母ちゃんと言えば、神綺様は元気か?」
「うーん……。元気……だな、ああ、元気だ」
「なんだよ、その意味ありげな間は?」
「まあ、元気ってことだ」
「まぁ、いいけど。おっ、ここがアリスの家だぜ」
「そうか、案内ありがとな」
「そんなに気にすんなよ。それじゃ私はこれで」
「上がらないのか?」
「上がりたいのは山々だが、私も急いでるんでな」
そういうと、魔理沙は森の奥へと進んで行った。
さて、どう入ろうか……。
俺が知っているアリスは五つの魔法を極めようとしていた幼い姿しかない。
「貴方、人の家の前で何をしているの?」
「……アリス?」
振り返り、話しかけてきたであろう少女を見る。
服装は違えど、纏っている雰囲気は、アリスそのものだった。
「もしかして……ナナシ」
「見ないうちに大きくなったな」
「どうしたのよ、急に。それより、なんでこっちにいるのよ?」
「んー、ちょっと神綺さんから届け物頼まれてな」
「母さんから?」
「ほら、手紙」
「ありがと」
俺から手紙を受け取ると、封を切り、その場で読みはじめた。
読み終えるまでどれくらいかかるか……。
何気なく視線をアリスに送ると、傍にいる人形に目がいった。
あいつ、あんなの持っていたか?
「全く、母さんったら……」
「どうかしたか?」
「ちょっとイラッとしただけ」
「そうか、それで何か伝言は?」
「無いわ。ナナシはこれからどうするの?」
「そうだな、用は済んだから……軽く観光でもしてから帰るよ」
「そう……。せっかく来たんだし、上がってく?紅茶ぐらい出すわよ」
「別に構わないが」
アリスの家には、驚く程の人形があった。
「どうしたんだ、これ?」
「集めたり、作ったりしてるうちにね」
「昔とまるで違うな」
「そう?」
「前は、魔道書を放さず持ってたのに、今じゃ人形か……」
なんか寂しい。
けどそれが今のアリスだと思うと根っこの部分は変わっていないように感じた。
そのそいか、つい笑いが漏れてしまった。
「わっ悪い!?私が人形集めたり、作ったりしちゃ!」
「いや、でもアリスらしいよ」
「え?」
「なにか一つの事に夢中になれるって、凄いことだろ?アリスのそんなところ、俺は好きだぞ」
「なっ、なに言ってるのよ!」
好き。と言われて顔を赤くするアリス。
からかいがいがあるのもかわらないな。
「まーまー、そんなに照れるなって」
「照れてない!」
「じゃあ、そろそろ行くよ」
立ち上がり、玄関のドアノブに手をかけたとき、少し寂しげにアリスが聞いてきた。
「また、来てくれる?」
「暇が出来れば、な」
「そう。じゃあ、またね」
そう言うアリスの言葉はどことなく弾んでいるように聞こえた。
「ああ、またな」
END
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あとがき
ここまで目を通してくれてありがとう。
くりゅです。
アリス夢でした。
旧作の知識がないのに神綺様をかくなんてorz
口調が変だったりしても勘弁してください……
今回は、?の大きさを半角から全角に変えました。
理由?だってめんど(ry
読みやすかったらこのまま行こうと思うんですけど、前の方がいいなら戻します。
意見があれば感想板までお願いします。
ではまた。