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【二人の屋台】
夜……ここでは、人ならざるモノが蔓延る時間。
そんな時間帯に僕たちは店を開いていた。
「みすちー、屋台周りのテーブルの用意し終わったよ」
「わかったー。こっちも今から火を入れるから、少しの間休んでいていいよ」
「そう? じゃあ……」
僕はおもむろに準備しているみすちーの前に座る。
「ナナシー。どうして私の前に来たの?」
彼女は火加減を見ながら話しかけてくる。
「だって、こうすると頑張ってるみすちーが真正面から見れるし」
僕がそう言うと、彼女は顔を真っ赤にして「もう、そんな事言ってもなにも出ないよ?」と言い返してくる。
彼女なりの照れ隠しなんだろう。
そう思いながら僕は一人目のお客さんが来るまで、みすちーを見つめていた。
本日一組目のお客さんは、小悪魔さんだった。珍しい。パチュリーさんとではなく、一緒に働いている亘くんと二人での来店だった。
「いらっしゃい」
「ここが八目鰻の屋台か……初めて来るけど、いい雰囲気じゃないか。ナナシ」
「ありがとう。でも、そういう褒め言葉はみすちーに言ってあげて。それよりも、ここに二人で来るなんて……お忍びデートとか?」
「ちゃんとパチュリー様にお許しは貰っていますよ。ね? 亘さん」
「そうだな、こあ」
「私達より、ナナシさんの方こそ、デートみたいなものじゃないですか。毎日ミスティアさんとお店を出すなんて」
「デートとは違うよ」
「顔、赤いですよ?」
「違うってば……じゃあ、注文が決まったら呼んでね」
「はーい」
「オッケー」
そう告げ、二人の下を離れる。
マズイ、まだ顔が熱い。
確かにみすちーとは付き合ってるんだけど……そう茶化されるのには慣れてない。
それに、デートもしたことない。
だけど、屋台を手伝うだけでいい。頑張ってるみすちーはとても可愛いから。
「ナナシー、なに話してたの?」
「ちょっと、ね」
「顔赤いよ?」
「あ……それは……」
「ミスティアさーん、注文いいですかー?」
「はーい、今行きますー」
そう言い、小悪魔さん達の下へ向かうみすちー。その姿も可愛く見えてしまう。
でももう少しで、こうゆっくりできる時間も終わるだろうな……。
「結構賑やかになってきたね、ナナシ」
店のピーク時。注文取りも、配膳も終えて二人でカウンターから食べに来てくれた人達を見ていた。
竹林の案内人や河童、地下の妖怪に薬師。それに、今日は珍しく、博麗の巫女と普通の魔法使い、風祝りの神子も来ている。
そして、カウンターには
「やっぱり、ここの鰻は美味しいわね」
「紫様、あまり食べすぎないでくださいよ?」
「美味しいですね、聖」
「本当に美味しいわ。それに、妖怪と人間が協力して経営しているなんて……。私にとって、これ以上に嬉しいことはありませんよ、星」
常連に近い紫さん達と、最近来るようになった、聖さん達が座っていた。
そんな千客万来の状態を見て、みすちーは少し微笑んだ。
「どうしたの? そんなににやけちゃって」
「うん? 賑やかだなーって。ここまで賑やかになるとは思わなかったから」
「これだけ賑やかになるって事は、それだけみすちーが頑張ったんだよ」
「私だけじゃないよ。やっぱり、ナナシが手伝ってくれたおかげだよ」
二人でそう言って、互いに顔を赤くする。すると、カウンターに座っていた二人が茶化してきた。
「あらあら、見せつけてくれちゃって……。そこまでいちゃついてるんならキスぐらいしてほしいわー」
「ゆ、紫様、いくらなんでもそれは……」
「八雲さん、やっぱりそう思いますよね? ほらほら、ミスティアさんにナナシさん。熱い口づけを!」
「ちょっと、聖……?」
「貴女もわかってるじゃない、白蓮。ナナシ、あなたからキスなさい」
「命令ですか!?」
ちらりと横目でみすちーを見る。心なしか、期待しているように見える。
「あのさ、みすちー……」
「えっと…は、はじめてだから、や…優しくしてね?」
かっ可愛すぎる……ちょっと首を傾けながら頼むなんて……
「できれば、静かな所で二人切りがよかったんだけど……」
「私はナナシとだったら、どこでもいいよ」
「そうか……ありがと、みすちー」
「どういたしまして」
そして一呼吸おいて、僕たちは大勢に見られながら少し長めのキスをした。
fin
はい、くりゅですよー
忙しくなってきて更新が難しいですが、頑張りますよー
ミスティア夢でした。
聖さんと紫様は仲良くなれる気がしています。多分。
夜……ここでは、人ならざるモノが蔓延る時間。
そんな時間帯に僕たちは店を開いていた。
「みすちー、屋台周りのテーブルの用意し終わったよ」
「わかったー。こっちも今から火を入れるから、少しの間休んでいていいよ」
「そう? じゃあ……」
僕はおもむろに準備しているみすちーの前に座る。
「ナナシー。どうして私の前に来たの?」
彼女は火加減を見ながら話しかけてくる。
「だって、こうすると頑張ってるみすちーが真正面から見れるし」
僕がそう言うと、彼女は顔を真っ赤にして「もう、そんな事言ってもなにも出ないよ?」と言い返してくる。
彼女なりの照れ隠しなんだろう。
そう思いながら僕は一人目のお客さんが来るまで、みすちーを見つめていた。
本日一組目のお客さんは、小悪魔さんだった。珍しい。パチュリーさんとではなく、一緒に働いている亘くんと二人での来店だった。
「いらっしゃい」
「ここが八目鰻の屋台か……初めて来るけど、いい雰囲気じゃないか。ナナシ」
「ありがとう。でも、そういう褒め言葉はみすちーに言ってあげて。それよりも、ここに二人で来るなんて……お忍びデートとか?」
「ちゃんとパチュリー様にお許しは貰っていますよ。ね? 亘さん」
「そうだな、こあ」
「私達より、ナナシさんの方こそ、デートみたいなものじゃないですか。毎日ミスティアさんとお店を出すなんて」
「デートとは違うよ」
「顔、赤いですよ?」
「違うってば……じゃあ、注文が決まったら呼んでね」
「はーい」
「オッケー」
そう告げ、二人の下を離れる。
マズイ、まだ顔が熱い。
確かにみすちーとは付き合ってるんだけど……そう茶化されるのには慣れてない。
それに、デートもしたことない。
だけど、屋台を手伝うだけでいい。頑張ってるみすちーはとても可愛いから。
「ナナシー、なに話してたの?」
「ちょっと、ね」
「顔赤いよ?」
「あ……それは……」
「ミスティアさーん、注文いいですかー?」
「はーい、今行きますー」
そう言い、小悪魔さん達の下へ向かうみすちー。その姿も可愛く見えてしまう。
でももう少しで、こうゆっくりできる時間も終わるだろうな……。
「結構賑やかになってきたね、ナナシ」
店のピーク時。注文取りも、配膳も終えて二人でカウンターから食べに来てくれた人達を見ていた。
竹林の案内人や河童、地下の妖怪に薬師。それに、今日は珍しく、博麗の巫女と普通の魔法使い、風祝りの神子も来ている。
そして、カウンターには
「やっぱり、ここの鰻は美味しいわね」
「紫様、あまり食べすぎないでくださいよ?」
「美味しいですね、聖」
「本当に美味しいわ。それに、妖怪と人間が協力して経営しているなんて……。私にとって、これ以上に嬉しいことはありませんよ、星」
常連に近い紫さん達と、最近来るようになった、聖さん達が座っていた。
そんな千客万来の状態を見て、みすちーは少し微笑んだ。
「どうしたの? そんなににやけちゃって」
「うん? 賑やかだなーって。ここまで賑やかになるとは思わなかったから」
「これだけ賑やかになるって事は、それだけみすちーが頑張ったんだよ」
「私だけじゃないよ。やっぱり、ナナシが手伝ってくれたおかげだよ」
二人でそう言って、互いに顔を赤くする。すると、カウンターに座っていた二人が茶化してきた。
「あらあら、見せつけてくれちゃって……。そこまでいちゃついてるんならキスぐらいしてほしいわー」
「ゆ、紫様、いくらなんでもそれは……」
「八雲さん、やっぱりそう思いますよね? ほらほら、ミスティアさんにナナシさん。熱い口づけを!」
「ちょっと、聖……?」
「貴女もわかってるじゃない、白蓮。ナナシ、あなたからキスなさい」
「命令ですか!?」
ちらりと横目でみすちーを見る。心なしか、期待しているように見える。
「あのさ、みすちー……」
「えっと…は、はじめてだから、や…優しくしてね?」
かっ可愛すぎる……ちょっと首を傾けながら頼むなんて……
「できれば、静かな所で二人切りがよかったんだけど……」
「私はナナシとだったら、どこでもいいよ」
「そうか……ありがと、みすちー」
「どういたしまして」
そして一呼吸おいて、僕たちは大勢に見られながら少し長めのキスをした。
fin
はい、くりゅですよー
忙しくなってきて更新が難しいですが、頑張りますよー
ミスティア夢でした。
聖さんと紫様は仲良くなれる気がしています。多分。