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【哨戒天狗の小さな恋】
「……198……199……200」
丸太の一端を削って作り出した素振り用の丸太を降り続けている。
すると、250を越えた辺りから傍の茂みに気配を感じる。
「椛、来ているんでしょ?」
「気付かれていましたか……」
「そりゃ、何日も来られていたらね。椛の気配だってわかるよ」
「そんなに来ていましたか……?」
「それなりに……ね」
僕がそういうと、椛はしゅんとなってしまった。
「そうですか……」
「べ、別に嫌じゃないよ。むしろ、毎日椛が来るのを楽しみにしているんだから」
「本当ですか?」
そう聞き返してくる椛は尻尾を振って喜んでいた。
「うん。それで今日は、何かあったの?」
「えっと、今日は私、哨戒任務が無くて暇なんですよ。だから一緒にどこかに出掛けませんか?」
「ちょっと待って……」
今日は、文との約束はないし、霊夢の所は宴会じゃない。魔理沙は……大変なものを盗んでいきました。
僕は考えながら、椛の顔を見た。満面の笑み。断るつもりはないけど、こんな顔をされたら、断りきれない。
「いいよ、出掛けよう」
「わかりました!! じゃあ、用意してきますね」
そう言って椛は茂みの奥に帰って行った。
考えてみると、誰かと一緒に此処を歩いて回るのは初めてかもしれない。
妖怪の山に倒れていた所を文に助けてもらって、少しの間、霊夢の所で厄介になって、その縁であった霖之助……じゃなかった。香霖から今着ている服を貰って、それで、椛にあった。
鍛練をしている最中、今日のように茂みから現れたときは驚いたな。
倒れていた所を見つけてくれたのは椛で、急いで文に教えてくれたらしい。
「さて、と……僕も用意しなくちゃな」
部屋に戻り、動きやすい格好に着替えて念のため刀を一本、腰に差した。
ここじゃあ用心するに越したことはない。
用意を終えると、それを見計らったかのように家の玄関を叩く音がした。
「ナナシさん、用意出来ましたか?」
「うん。今行くよ」
二人並んで山道を歩く。隣にいる椛はなんだか嬉しそうだ。
「椛、なんか嬉しいことでもあった?」
「い、いいえ。何もありませんですよ」
あ、ちょっと語尾が変になってる……
「そう? ならいいんだけど……」
ただただ歩く。そこに会話は無いけど、気持ちのいい静寂が僕らの間にあった。
しかしその静寂は長く続かなかった。
「ナナシさん、下がって!!」
椛のその言葉に従いバックステップで距離を取った。
すると、先程まで立っていた場所に光弾が打ち込まれていた。
僕のその行動に対して、椛は林の中に突っ込んで行き、なにもない空間に向けて剣を振り下ろした。
「にとりさん、いきなり襲撃するとは何事ですか?」
「いや~、もしかしたら椛がナナシを助けるために押し倒すかな~って」
「もしかして、その手に持ってるビデオカメラで映像に残そうとしてた?」
「あ、あはは……さすがナナシだね……。怒ってる?」
「もちろんです!!」
「いや、怒ってないよ」
「へ? どうしてですか?」
「いや、だって……にとりは多分、文に頼まれたんじゃないかな?」
「よくわかったね…」
「じゃないと、ビデオカメラに撮る理由が浮かばないし……そうだ」
「「?」」
「にとり、準備はいい?」
「いつでもいいよ~」
にとりは僕と椛がカメラに入る位置にそれを持って立っている。
先程僕が提案したのは、文が望んでいるようなシーンをにとりがたまたま見つけたような状況を撮影すること。
「それじゃ、いくよ? 椛」
「は、はい」
それは、告白シーンであって、こう冷静に回想している僕も若干上がっている。
「では、撮影スタート!!」
にとりの掛け声と共に、小さな撮影会が始まった。
「椛、ちょっと話があるんだけど……いい?」
僕の少し前を歩いていた椛は立ち止まり、こちらを向いた。
「何ですか?」
「椛、好きだ。付き合ってくれないかな?」
なんか、テンプレな台詞を繋げたような感じだけど、目をつむっていただきたい。
「え? 私と……ですか?」
「うん。前から言おうと思ってたんだけど、言う機会がなくて…」
あとは最後に、椛が抱き着いてきて終了だ。
文がそれで満足するかはわからないけど……
「僕じゃダメかな?」
その台詞を合図に椛が僕に……
「……んっ」
キスをした。頬とか額とかじゃなくて、唇に。
「えっ……と、もみじ?」
「私もナナシさんが好きです……だから、こちらこそよろしくお願いします」
「ぁ……うん。よろしく」
「二人とも……ごめんね。撮影したのは、文には渡さないでおくから。……本当にごめんね!!」
確かに、文に頼まれたからといって、本気の告白シーンを渡すのには罪悪感があるんだろう。
僕にビデオカメラを渡してにとりは帰っていった。
「ナナシさん……」
「ん?」
「迷惑でしたか?」
「迷惑じゃないよ。すごく嬉しかった。だからさ、本当に付き合ってくれないかな?」
「え……あの、はい。よ、よろしくお願いします」
「よろしくね、椛」
→あとがき
おはこんばんちわ。
どうも、くりゅです。
やはり、まだ文章が稚拙な気がする……スランプとはまた違うんですけど、浮かぶアイディアが少ないんです。
少し前に、いただいたリクエストと書き終えたリクエストの表を見ていて思ったんですが……
このサイト、やけに妹紅とさとりが集まる気がするのです。
別に、嫌ではないのでいいんですけど。
あと、星蓮船メンバーの夢はまだ受け付けておりませんのでご了承を……
感想などありましたら、感想板によろしくお願いします。
鏡様
リクエストありがとうございます。
久々にイラストを付けてみたのですが…どうでしょうか?
長くお待たせしてすみませんでした。
残りの二つも楽しみにしていて下さい。
「……198……199……200」
丸太の一端を削って作り出した素振り用の丸太を降り続けている。
すると、250を越えた辺りから傍の茂みに気配を感じる。
「椛、来ているんでしょ?」
「気付かれていましたか……」
「そりゃ、何日も来られていたらね。椛の気配だってわかるよ」
「そんなに来ていましたか……?」
「それなりに……ね」
僕がそういうと、椛はしゅんとなってしまった。
「そうですか……」
「べ、別に嫌じゃないよ。むしろ、毎日椛が来るのを楽しみにしているんだから」
「本当ですか?」
そう聞き返してくる椛は尻尾を振って喜んでいた。
「うん。それで今日は、何かあったの?」
「えっと、今日は私、哨戒任務が無くて暇なんですよ。だから一緒にどこかに出掛けませんか?」
「ちょっと待って……」
今日は、文との約束はないし、霊夢の所は宴会じゃない。魔理沙は……大変なものを盗んでいきました。
僕は考えながら、椛の顔を見た。満面の笑み。断るつもりはないけど、こんな顔をされたら、断りきれない。
「いいよ、出掛けよう」
「わかりました!! じゃあ、用意してきますね」
そう言って椛は茂みの奥に帰って行った。
考えてみると、誰かと一緒に此処を歩いて回るのは初めてかもしれない。
妖怪の山に倒れていた所を文に助けてもらって、少しの間、霊夢の所で厄介になって、その縁であった霖之助……じゃなかった。香霖から今着ている服を貰って、それで、椛にあった。
鍛練をしている最中、今日のように茂みから現れたときは驚いたな。
倒れていた所を見つけてくれたのは椛で、急いで文に教えてくれたらしい。
「さて、と……僕も用意しなくちゃな」
部屋に戻り、動きやすい格好に着替えて念のため刀を一本、腰に差した。
ここじゃあ用心するに越したことはない。
用意を終えると、それを見計らったかのように家の玄関を叩く音がした。
「ナナシさん、用意出来ましたか?」
「うん。今行くよ」
二人並んで山道を歩く。隣にいる椛はなんだか嬉しそうだ。
「椛、なんか嬉しいことでもあった?」
「い、いいえ。何もありませんですよ」
あ、ちょっと語尾が変になってる……
「そう? ならいいんだけど……」
ただただ歩く。そこに会話は無いけど、気持ちのいい静寂が僕らの間にあった。
しかしその静寂は長く続かなかった。
「ナナシさん、下がって!!」
椛のその言葉に従いバックステップで距離を取った。
すると、先程まで立っていた場所に光弾が打ち込まれていた。
僕のその行動に対して、椛は林の中に突っ込んで行き、なにもない空間に向けて剣を振り下ろした。
「にとりさん、いきなり襲撃するとは何事ですか?」
「いや~、もしかしたら椛がナナシを助けるために押し倒すかな~って」
「もしかして、その手に持ってるビデオカメラで映像に残そうとしてた?」
「あ、あはは……さすがナナシだね……。怒ってる?」
「もちろんです!!」
「いや、怒ってないよ」
「へ? どうしてですか?」
「いや、だって……にとりは多分、文に頼まれたんじゃないかな?」
「よくわかったね…」
「じゃないと、ビデオカメラに撮る理由が浮かばないし……そうだ」
「「?」」
「にとり、準備はいい?」
「いつでもいいよ~」
にとりは僕と椛がカメラに入る位置にそれを持って立っている。
先程僕が提案したのは、文が望んでいるようなシーンをにとりがたまたま見つけたような状況を撮影すること。
「それじゃ、いくよ? 椛」
「は、はい」
それは、告白シーンであって、こう冷静に回想している僕も若干上がっている。
「では、撮影スタート!!」
にとりの掛け声と共に、小さな撮影会が始まった。
「椛、ちょっと話があるんだけど……いい?」
僕の少し前を歩いていた椛は立ち止まり、こちらを向いた。
「何ですか?」
「椛、好きだ。付き合ってくれないかな?」
なんか、テンプレな台詞を繋げたような感じだけど、目をつむっていただきたい。
「え? 私と……ですか?」
「うん。前から言おうと思ってたんだけど、言う機会がなくて…」
あとは最後に、椛が抱き着いてきて終了だ。
文がそれで満足するかはわからないけど……
「僕じゃダメかな?」
その台詞を合図に椛が僕に……
「……んっ」
キスをした。頬とか額とかじゃなくて、唇に。
「えっ……と、もみじ?」
「私もナナシさんが好きです……だから、こちらこそよろしくお願いします」
「ぁ……うん。よろしく」
「二人とも……ごめんね。撮影したのは、文には渡さないでおくから。……本当にごめんね!!」
確かに、文に頼まれたからといって、本気の告白シーンを渡すのには罪悪感があるんだろう。
僕にビデオカメラを渡してにとりは帰っていった。
「ナナシさん……」
「ん?」
「迷惑でしたか?」
「迷惑じゃないよ。すごく嬉しかった。だからさ、本当に付き合ってくれないかな?」
「え……あの、はい。よ、よろしくお願いします」
「よろしくね、椛」
→あとがき
おはこんばんちわ。
どうも、くりゅです。
やはり、まだ文章が稚拙な気がする……スランプとはまた違うんですけど、浮かぶアイディアが少ないんです。
少し前に、いただいたリクエストと書き終えたリクエストの表を見ていて思ったんですが……
このサイト、やけに妹紅とさとりが集まる気がするのです。
別に、嫌ではないのでいいんですけど。
あと、星蓮船メンバーの夢はまだ受け付けておりませんのでご了承を……
感想などありましたら、感想板によろしくお願いします。
鏡様
リクエストありがとうございます。
久々にイラストを付けてみたのですが…どうでしょうか?
長くお待たせしてすみませんでした。
残りの二つも楽しみにしていて下さい。