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【先生との約束】
「せんせー、さよーなら」
「さようなら、みんな気をつけて帰るんだぞ」
「はーい」
元気の良い返事をしながら子ども達は帰って行く。
はぁ…とため息をついて、寺子屋の戸に背を預ける。
もう半年か…
だいたい半年前、この寺子屋を出て行った青年がいた。
そいつはナナシと呼ばれ、里の自警団に入っていた好青年だった。
人柄もよく、皆に慕われていたが、ある日、突然姿を消した。
彼に最後にあったのは、多分私だろう。何処か急いだ様子で、私に「慧音先生、俺今から旅に出ます。すぐに戻って来ますから、心配しないでください」と告げて走り去ってしまった。
「何が『すぐ戻る』だ…」
「おい、慧音。どうしたんだ?」
「なんだ、妹紅か…」
「なんだ、とは随分な言い草だな」
「悪かったよ。ちょっと考え事していてな」
「何を考えていたのかは聞かないでおくが、これだけは言わせてくれ。
体を壊したら元も子もないんだから、あまり根詰め過ぎるなよ?」
「ああ、わかっているさ」
妹紅の言葉を真摯に受け、今日はゆっくりと休むことにした。
次の日…
寺子屋も休みなので、久しぶりに里を歩き回っていた。
こんなふうにゆっくりと過ごすのは何時ぶりだろう?
すごく新鮮な気分だ。
林の道に入って少しすると、ミスティアが屋台をやっている場所に出た。
「さすがにこの時間じゃ、八目鰻の屋台は出ては…」
「ちょっと、お兄さん。そろそろ起きてくれないかな?」
ちょっと困ったようなミスティアの声。
少し駆け足でその声の元に向かった。
「ミスティア、どうかしたのか?」
「あっ、慧音さん。悪いと思うんだけど、そこの人を近くの木に動かしてくれないかな? 屋台を掃除出来ないから…」
「構わないよ」
ミスティアの屋台に伏している男を後ろから持ち上げ、近くの木にもたれかけさせる。
しかし、なにか見覚えがあるな、この男は…
「ありがとね、慧音さん」
「ん? 気にするな。困ったときはお互い様だろ?」
「あはは、そうだったね。じゃあ、お礼の代わりにその人が夜に話していたことを教えてあげるよ」
「べ、別にそんな事をしてもらうために手伝ったんじゃ……」
「いいの、いいの。じゃあ話すよ?」
こうなってしまったら何を言っても無駄だと思い、渋々、ミスティアの話に耳を傾けた。
「半年前にここを出ていったその人は、ある人に認められたくて旅に出たらしいの。半年前っていうと……私も記憶が曖昧なんだけど……ほら、紫さんが疑われた事があったよね? 博麗の巫女が話をつけにいって、『知らないわよ、そんなの!! 私は外側からしか神隠さないから!!』って一蹴された。その時神隠しされた人じゃないかと思うんだ。それで本当なら二、三週間で帰ってくるつもりだったんだけど、修行に熱が入って気がついたら半年経ってたんだって」
ああ、そうか……やっぱりこいつは。
「ミスティア、こいつを家で預かってもいいか?」
「構わないよ」
「ありがとうな。今の昔話、面白かったぞ」
「どういたしまして」
男を背負い、ミスティアのもとを後にする。
こいつの言うある人というのは私だろう。
「戻ってきたのなら、一番に私の所に顔を出せ……ナナシ」
私のその呟きは後ろで酔い潰れているナナシに聞かれてはいないだろう。
彼が起きていない事を確認し、もう一度呟いた。
「私はお前の事を認めているから、早くお前の口から思いを伝えてくれ……」
たった一言でいいんだから……
「先生、好きです。だから、貴女の傍にいさせてください」
「へ? ナナシお前、いつから起きていたんだ?」
「認めている……ぐらいからは起きていましたよ。……それで、返事はどうなんですか?」
「わ……私もナナシの事が好きだ。だから!! ずっと私の隣にいてくれ」
→あとがき
どうもお久しぶり、くりゅです。
慧音夢完成しました。
すごい時間がかかってしまいました…ごめんなさい、スランプかもです。
それでも書き続けていくので、よろしくお願いします。
蒼孔雀様
リクエストされてからものすごい時間がかかってすみませんでした。
相変わらずgdgdな文章ですが感想などありましたら、感想板までよろしくお願いします。
「せんせー、さよーなら」
「さようなら、みんな気をつけて帰るんだぞ」
「はーい」
元気の良い返事をしながら子ども達は帰って行く。
はぁ…とため息をついて、寺子屋の戸に背を預ける。
もう半年か…
だいたい半年前、この寺子屋を出て行った青年がいた。
そいつはナナシと呼ばれ、里の自警団に入っていた好青年だった。
人柄もよく、皆に慕われていたが、ある日、突然姿を消した。
彼に最後にあったのは、多分私だろう。何処か急いだ様子で、私に「慧音先生、俺今から旅に出ます。すぐに戻って来ますから、心配しないでください」と告げて走り去ってしまった。
「何が『すぐ戻る』だ…」
「おい、慧音。どうしたんだ?」
「なんだ、妹紅か…」
「なんだ、とは随分な言い草だな」
「悪かったよ。ちょっと考え事していてな」
「何を考えていたのかは聞かないでおくが、これだけは言わせてくれ。
体を壊したら元も子もないんだから、あまり根詰め過ぎるなよ?」
「ああ、わかっているさ」
妹紅の言葉を真摯に受け、今日はゆっくりと休むことにした。
次の日…
寺子屋も休みなので、久しぶりに里を歩き回っていた。
こんなふうにゆっくりと過ごすのは何時ぶりだろう?
すごく新鮮な気分だ。
林の道に入って少しすると、ミスティアが屋台をやっている場所に出た。
「さすがにこの時間じゃ、八目鰻の屋台は出ては…」
「ちょっと、お兄さん。そろそろ起きてくれないかな?」
ちょっと困ったようなミスティアの声。
少し駆け足でその声の元に向かった。
「ミスティア、どうかしたのか?」
「あっ、慧音さん。悪いと思うんだけど、そこの人を近くの木に動かしてくれないかな? 屋台を掃除出来ないから…」
「構わないよ」
ミスティアの屋台に伏している男を後ろから持ち上げ、近くの木にもたれかけさせる。
しかし、なにか見覚えがあるな、この男は…
「ありがとね、慧音さん」
「ん? 気にするな。困ったときはお互い様だろ?」
「あはは、そうだったね。じゃあ、お礼の代わりにその人が夜に話していたことを教えてあげるよ」
「べ、別にそんな事をしてもらうために手伝ったんじゃ……」
「いいの、いいの。じゃあ話すよ?」
こうなってしまったら何を言っても無駄だと思い、渋々、ミスティアの話に耳を傾けた。
「半年前にここを出ていったその人は、ある人に認められたくて旅に出たらしいの。半年前っていうと……私も記憶が曖昧なんだけど……ほら、紫さんが疑われた事があったよね? 博麗の巫女が話をつけにいって、『知らないわよ、そんなの!! 私は外側からしか神隠さないから!!』って一蹴された。その時神隠しされた人じゃないかと思うんだ。それで本当なら二、三週間で帰ってくるつもりだったんだけど、修行に熱が入って気がついたら半年経ってたんだって」
ああ、そうか……やっぱりこいつは。
「ミスティア、こいつを家で預かってもいいか?」
「構わないよ」
「ありがとうな。今の昔話、面白かったぞ」
「どういたしまして」
男を背負い、ミスティアのもとを後にする。
こいつの言うある人というのは私だろう。
「戻ってきたのなら、一番に私の所に顔を出せ……ナナシ」
私のその呟きは後ろで酔い潰れているナナシに聞かれてはいないだろう。
彼が起きていない事を確認し、もう一度呟いた。
「私はお前の事を認めているから、早くお前の口から思いを伝えてくれ……」
たった一言でいいんだから……
「先生、好きです。だから、貴女の傍にいさせてください」
「へ? ナナシお前、いつから起きていたんだ?」
「認めている……ぐらいからは起きていましたよ。……それで、返事はどうなんですか?」
「わ……私もナナシの事が好きだ。だから!! ずっと私の隣にいてくれ」
→あとがき
どうもお久しぶり、くりゅです。
慧音夢完成しました。
すごい時間がかかってしまいました…ごめんなさい、スランプかもです。
それでも書き続けていくので、よろしくお願いします。
蒼孔雀様
リクエストされてからものすごい時間がかかってすみませんでした。
相変わらずgdgdな文章ですが感想などありましたら、感想板までよろしくお願いします。