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【Shooting☆Star】
「なぁ、ナナシは何で流れ星がすぐ消えるかわかるか?」
俺の隣にいる、いかにも魔法使いという感じの少女がそう問い掛けてきた
「さあな、人の願いを聞くのが嫌なんじゃない?」
「そっか。私はこうだと思うぜ。流れ星は誰のモノにもなりたくないから、一瞬で消えるんだってな」
「はは、魔理沙らしいな」
「わっ、笑うなよ…」
「わりぃわりぃ」
「あっ、そういえばアリスに呼ばれてたんだった…ナナシ、悪いが私はもう行くぜ」
遅れるとアイツは煩いからな。と付け足し、魔理沙は箒に乗って魔法の森へ飛んで行った。
「はぁ…」
魔理沙が完全に見えなくなった瞬間、溜め息がこぼれる。そして、誰に言う訳でもなく呟いた。
「俺にとってお前が流れ星だよ…」
翌朝。
一人分の朝食を食卓に並べきったところで、我が家の玄関がおもいっきり開かれた。
そして一言。
「ナナシー、朝飯ご馳走になりに来たぜー」
「魔理沙…お前はウチの朝食の時間を狙って来てるのか?」
「そ、そんなこと…」
「あるんだな」
俺が確かめるように聞いたら、魔理沙は少し涙を溜めて、こう言った。
「迷惑だったか?」
「いや…そういう訳じゃないさ」
どうも、コイツの泣き顔は苦手だ。
ただ単に泣いているところを見たくないからかもしれない。
「じゃあ遠慮なく、いただくぜ」
「まぁ待てって、ちゃんとお前の分もある」
「おっ、準備いいじゃないか。もしかして、ナナシは私が来るの待ってたんじゃないか?」
「あのなぁ…さすがに毎日のように来られると、少し多めに作るようになるわ」
食卓に魔理沙の分の朝食を並べ、席につく。
「それじゃ、いただきます」
「いただきます」
「いや~、ナナシの作る飯は美味いなー」
「褒めても何も出んぞ」
「ちぇっ、残念」
俺は二人分の食器を片付けながら、一つ尋ねてみた。
「それで、今日はどこに行くんだ?」
「ん~? 何処にも行く当ては無いんだよなー」
「それなのに、ウチで朝食は食べていくと」
「いーだろ? 一人で食べるより、二人で食べる方が美味いんだから」
「確かにな。で、どうするんだ?」
魔理沙は少し考え、思い付いたように言った。
「じゃー霊夢んとこ行くか?」
「お茶をたかりにか?」
「それとお茶菓子を頂きにな」
「まあ一人分なら、アイツも出してくれるだろう」
「何言ってんだ? ナナシも行くんだぜ」
俺の返事を聞く前に、手を掴み引っ張り出した。
「ちょっ…待てって!」
「善は急げって言うだろ? 飛ばして行くぜ!!」
箒の後ろに無理矢理乗せられ、かつて体験したこと無い速さで神社へ向かった。
「で、ナナシさんも無理矢理連れて来たって訳ね」
「無理矢理じゃないって、合意の上だぜ?」
合意した覚えは無いんだがな。
うっ、箒酔いが…
「れーいーむー。お茶菓子だしてくれよー」
「あんたは少しぐらい、遠慮しなさい!!」
「ちょっと、悪いが…お茶貰えるか?」
「ナナシさん、大丈夫? 顔真っ青よ」
「大丈…ぶ…」
そこで俺の意識は途絶えた。
「えっ? ちょっ、ナナシさん?! まっ、魔理沙ぁーー!! ナナシさんが、ナナシさんが倒れた!」
「霊夢、いくら何でもそれは無い…って本当だ!! どどど、どうすんだ?!」
「と…とりあえず、部屋の中に寝かせて置きましょ」
「……んぁ、ここは?」
見慣れない天井、畳の匂い。どうやら、自宅じゃない事は確かだな。
「ナナシ…起きたのか?」
「まり…さ、か。ああ、今起きたよ」
上体を起こし、傍にいる魔理沙を見る。
その顔は涙でボロボロだった。
「ごめ……ナナシ…」
「何で泣いてんだ?」
「だって……ナナシが倒れた…」
「なに、魔理沙のせいじゃ無いさ。それより、泣くの止めてくれ。お前の泣き顔は見たくないんだから」
「……うん」
いつも以上に素直だった。
「そういえば、霊夢は」
「霊夢は…薬師に薬貰いに…」
何だか、まだいつもの魔理沙が戻ってきてないな。
「魔理沙、なにに落ち込んでるんだ?」
「……あのさ、一つ聞くけど…私、迷惑だったか?」
…なんだ、そういう事か。
「迷惑だったら、朝飯一緒に食べたりしないよ」
「そっか、だったらいいんだ」
「じゃあ、今度はこっちから。
魔理沙、俺の彼女になって」
その言葉に魔理沙は、はにかんだような笑顔で答えた。
「喜んで」
そして、霊夢が帰るより速く神社を抜け、あまり人も妖怪も通らない夜空で触れる程度のキスをした。
あとがき→
はい くりゅ です。
今回は魔理沙夢でした。
かなりてこずった。最後のページは一回消えました。(バックアップ取らずに)
くそっ、コピーしとけばよかった……
常闇様
だいぶ時間かかってしまって、申し訳ありません。
魔理沙は私的にも思い入れ……というより、この世界。東方Projectを教えてくれた存在なので、いつか書こうと思っていた人物だったので、リクエストありがとうございました。
感想等ありましたら、雑談板までよろしくお願いします。
「なぁ、ナナシは何で流れ星がすぐ消えるかわかるか?」
俺の隣にいる、いかにも魔法使いという感じの少女がそう問い掛けてきた
「さあな、人の願いを聞くのが嫌なんじゃない?」
「そっか。私はこうだと思うぜ。流れ星は誰のモノにもなりたくないから、一瞬で消えるんだってな」
「はは、魔理沙らしいな」
「わっ、笑うなよ…」
「わりぃわりぃ」
「あっ、そういえばアリスに呼ばれてたんだった…ナナシ、悪いが私はもう行くぜ」
遅れるとアイツは煩いからな。と付け足し、魔理沙は箒に乗って魔法の森へ飛んで行った。
「はぁ…」
魔理沙が完全に見えなくなった瞬間、溜め息がこぼれる。そして、誰に言う訳でもなく呟いた。
「俺にとってお前が流れ星だよ…」
翌朝。
一人分の朝食を食卓に並べきったところで、我が家の玄関がおもいっきり開かれた。
そして一言。
「ナナシー、朝飯ご馳走になりに来たぜー」
「魔理沙…お前はウチの朝食の時間を狙って来てるのか?」
「そ、そんなこと…」
「あるんだな」
俺が確かめるように聞いたら、魔理沙は少し涙を溜めて、こう言った。
「迷惑だったか?」
「いや…そういう訳じゃないさ」
どうも、コイツの泣き顔は苦手だ。
ただ単に泣いているところを見たくないからかもしれない。
「じゃあ遠慮なく、いただくぜ」
「まぁ待てって、ちゃんとお前の分もある」
「おっ、準備いいじゃないか。もしかして、ナナシは私が来るの待ってたんじゃないか?」
「あのなぁ…さすがに毎日のように来られると、少し多めに作るようになるわ」
食卓に魔理沙の分の朝食を並べ、席につく。
「それじゃ、いただきます」
「いただきます」
「いや~、ナナシの作る飯は美味いなー」
「褒めても何も出んぞ」
「ちぇっ、残念」
俺は二人分の食器を片付けながら、一つ尋ねてみた。
「それで、今日はどこに行くんだ?」
「ん~? 何処にも行く当ては無いんだよなー」
「それなのに、ウチで朝食は食べていくと」
「いーだろ? 一人で食べるより、二人で食べる方が美味いんだから」
「確かにな。で、どうするんだ?」
魔理沙は少し考え、思い付いたように言った。
「じゃー霊夢んとこ行くか?」
「お茶をたかりにか?」
「それとお茶菓子を頂きにな」
「まあ一人分なら、アイツも出してくれるだろう」
「何言ってんだ? ナナシも行くんだぜ」
俺の返事を聞く前に、手を掴み引っ張り出した。
「ちょっ…待てって!」
「善は急げって言うだろ? 飛ばして行くぜ!!」
箒の後ろに無理矢理乗せられ、かつて体験したこと無い速さで神社へ向かった。
「で、ナナシさんも無理矢理連れて来たって訳ね」
「無理矢理じゃないって、合意の上だぜ?」
合意した覚えは無いんだがな。
うっ、箒酔いが…
「れーいーむー。お茶菓子だしてくれよー」
「あんたは少しぐらい、遠慮しなさい!!」
「ちょっと、悪いが…お茶貰えるか?」
「ナナシさん、大丈夫? 顔真っ青よ」
「大丈…ぶ…」
そこで俺の意識は途絶えた。
「えっ? ちょっ、ナナシさん?! まっ、魔理沙ぁーー!! ナナシさんが、ナナシさんが倒れた!」
「霊夢、いくら何でもそれは無い…って本当だ!! どどど、どうすんだ?!」
「と…とりあえず、部屋の中に寝かせて置きましょ」
「……んぁ、ここは?」
見慣れない天井、畳の匂い。どうやら、自宅じゃない事は確かだな。
「ナナシ…起きたのか?」
「まり…さ、か。ああ、今起きたよ」
上体を起こし、傍にいる魔理沙を見る。
その顔は涙でボロボロだった。
「ごめ……ナナシ…」
「何で泣いてんだ?」
「だって……ナナシが倒れた…」
「なに、魔理沙のせいじゃ無いさ。それより、泣くの止めてくれ。お前の泣き顔は見たくないんだから」
「……うん」
いつも以上に素直だった。
「そういえば、霊夢は」
「霊夢は…薬師に薬貰いに…」
何だか、まだいつもの魔理沙が戻ってきてないな。
「魔理沙、なにに落ち込んでるんだ?」
「……あのさ、一つ聞くけど…私、迷惑だったか?」
…なんだ、そういう事か。
「迷惑だったら、朝飯一緒に食べたりしないよ」
「そっか、だったらいいんだ」
「じゃあ、今度はこっちから。
魔理沙、俺の彼女になって」
その言葉に魔理沙は、はにかんだような笑顔で答えた。
「喜んで」
そして、霊夢が帰るより速く神社を抜け、あまり人も妖怪も通らない夜空で触れる程度のキスをした。
あとがき→
はい くりゅ です。
今回は魔理沙夢でした。
かなりてこずった。最後のページは一回消えました。(バックアップ取らずに)
くそっ、コピーしとけばよかった……
常闇様
だいぶ時間かかってしまって、申し訳ありません。
魔理沙は私的にも思い入れ……というより、この世界。東方Projectを教えてくれた存在なので、いつか書こうと思っていた人物だったので、リクエストありがとうございました。
感想等ありましたら、雑談板までよろしくお願いします。