それでも前へ進む
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誰かが泣いている。誰かが怒っている、叫んでいる、逃げたくないと。自由がほしいと
一面を覆う激しい光が辺りを包み、眩しさで顔を腕で隠していた
光が止み、恐る恐る目を開けるとそこにはフードをかぶった見知らぬ人が立っていた
「セイバー、召喚に応じ参上いたしました。貴女が、ボクのマスターですか?」
「......は??」
少女の手の甲が淡く光、マスターである証、令呪が刻まれた
ベンチで休んでいたナナシは目を覚まし先程の映像を思い出していた
サーヴァントは夢を見ない、だとすればあれはマスターが見た夢の記憶
きっと彼女はこの夢の意味をまだ知らない、なぜなら
「あのー」
頭の上から申し訳なさそうに声をかけ心配そうな表情でこちらを見る赤毛の少女がいた
ベンチで横になっていたのを体調が悪いのか心配しているのであろう
ナナシはいつものように優しげに笑い身体を起こした
「大丈夫ですよ、ご心配ありがとうございます、スレッタ・マーキュリー」
「わ、私のこと知ってるんですか!?」
「もちろんですよ、君は有名人だからね」
えへへ、っと少し照れくさそうに笑う彼女は少し幼さがあり無邪気な子供のようだった
スレッタはナナシたちにとって重要な人だ
この時代、特異点の中で微かに反応をとらえたのだ
「スレッタ!!」
「み、ミオリネさんっ」
突然彼女を叫ぶように呼ぶ少女は、ミオリネ・レンブラン、この学園の理事長であるデリング・レンブランの娘である
ミオリネは険しい表情で迫ってきてスレッタを庇うように前へ立つ
「スレッタ、そいつに近づかないで」
「ど、どうしてですか?ももももしかして、御三家の」
「違うわよ」
「じゃあどうして」
「違うけど近づかないで。こいつ、何考えてるかわからないし、それに、最近他の企業の業績を抜いて御三家に1番近いとこの企業の子供だからよ」
えぇ!!!?っと大袈裟に驚くスレッタを後ろにミオリネはナナシを睨みつける
それに動じることなく優しく笑うナナシにイライラしているのか拳を握る
「だからこいつだって私の事狙ってるに決まってるのよ」
「まさか、そんな事ありませんよ」
「嘘よ!信じられないわ」
「だ、ダメですよ、違うって言ってるんだから信じてあげないと」
「あんたはどっちの味方なのよ!!」
ひぃぃっと悲鳴をあげるスレッタはなんとなく大型犬が怒られて耳がたれてしゅんってなっているのに似ていた
それがなんだか微笑ましくてクスッと笑っていたらミオリネに物凄い形相で睨まれた
「あらためまして、ボクはナナシです、よろしくお願いしますスレッタ」
「あ、はいっ!よろしくお願いします」
そう自己紹介して握手をしようとしたらミオリネに手をはたかれてしまった
ふんっと鼻を鳴らしてスレッタの腕を掴む
「挨拶なんてしなくていいから!いくわよスレッタ!」
「え、えぇあちょ、ちょっとミオリネさん!! ナナシさんごめんなさい!」
「またね」
特に何かをしたわけではないがナナシはミオリネに酷く嫌われているらしい
だけど、それでいい、それでいいんだ、彼女をこれ以上巻き込むわけにはいかないから
そう思いながらナナシは棒付きの飴を口にいれた
「ミオリネさんっ」
「...なによ」
「ナナシさんのことき、嫌いなんですか?」
「嫌いも何も無いわよ!あいつだってあのクソ親父目当てに私との婚約を狙ってるに決まってるの!だからっ」
「ナナシさんがそう言ったんですか?」
「言ってないけどっ...そうに決まってる」
どいつもこいつもそう、私には自由なんてない勝手にいつも決められる
自由がほしい、だから地球に行きたいし、だからあのとき
「あのとき...?」
「ミオリネさん?」
「なんでもないわよ、ほらいくよ」
「あっ、まってくださぁい!ミオリネさん!!」
一体自分は何を言おうとしたのか、ミオリネはわからなかった
何か忘れている、忘れてはいけないことを忘れている
考えてもわからないことにイライラするのは時間の無駄と考えるのをやめた
一面を覆う激しい光が辺りを包み、眩しさで顔を腕で隠していた
光が止み、恐る恐る目を開けるとそこにはフードをかぶった見知らぬ人が立っていた
「セイバー、召喚に応じ参上いたしました。貴女が、ボクのマスターですか?」
「......は??」
少女の手の甲が淡く光、マスターである証、令呪が刻まれた
ベンチで休んでいたナナシは目を覚まし先程の映像を思い出していた
サーヴァントは夢を見ない、だとすればあれはマスターが見た夢の記憶
きっと彼女はこの夢の意味をまだ知らない、なぜなら
「あのー」
頭の上から申し訳なさそうに声をかけ心配そうな表情でこちらを見る赤毛の少女がいた
ベンチで横になっていたのを体調が悪いのか心配しているのであろう
ナナシはいつものように優しげに笑い身体を起こした
「大丈夫ですよ、ご心配ありがとうございます、スレッタ・マーキュリー」
「わ、私のこと知ってるんですか!?」
「もちろんですよ、君は有名人だからね」
えへへ、っと少し照れくさそうに笑う彼女は少し幼さがあり無邪気な子供のようだった
スレッタはナナシたちにとって重要な人だ
この時代、特異点の中で微かに反応をとらえたのだ
「スレッタ!!」
「み、ミオリネさんっ」
突然彼女を叫ぶように呼ぶ少女は、ミオリネ・レンブラン、この学園の理事長であるデリング・レンブランの娘である
ミオリネは険しい表情で迫ってきてスレッタを庇うように前へ立つ
「スレッタ、そいつに近づかないで」
「ど、どうしてですか?ももももしかして、御三家の」
「違うわよ」
「じゃあどうして」
「違うけど近づかないで。こいつ、何考えてるかわからないし、それに、最近他の企業の業績を抜いて御三家に1番近いとこの企業の子供だからよ」
えぇ!!!?っと大袈裟に驚くスレッタを後ろにミオリネはナナシを睨みつける
それに動じることなく優しく笑うナナシにイライラしているのか拳を握る
「だからこいつだって私の事狙ってるに決まってるのよ」
「まさか、そんな事ありませんよ」
「嘘よ!信じられないわ」
「だ、ダメですよ、違うって言ってるんだから信じてあげないと」
「あんたはどっちの味方なのよ!!」
ひぃぃっと悲鳴をあげるスレッタはなんとなく大型犬が怒られて耳がたれてしゅんってなっているのに似ていた
それがなんだか微笑ましくてクスッと笑っていたらミオリネに物凄い形相で睨まれた
「あらためまして、ボクはナナシです、よろしくお願いしますスレッタ」
「あ、はいっ!よろしくお願いします」
そう自己紹介して握手をしようとしたらミオリネに手をはたかれてしまった
ふんっと鼻を鳴らしてスレッタの腕を掴む
「挨拶なんてしなくていいから!いくわよスレッタ!」
「え、えぇあちょ、ちょっとミオリネさん!! ナナシさんごめんなさい!」
「またね」
特に何かをしたわけではないがナナシはミオリネに酷く嫌われているらしい
だけど、それでいい、それでいいんだ、彼女をこれ以上巻き込むわけにはいかないから
そう思いながらナナシは棒付きの飴を口にいれた
「ミオリネさんっ」
「...なによ」
「ナナシさんのことき、嫌いなんですか?」
「嫌いも何も無いわよ!あいつだってあのクソ親父目当てに私との婚約を狙ってるに決まってるの!だからっ」
「ナナシさんがそう言ったんですか?」
「言ってないけどっ...そうに決まってる」
どいつもこいつもそう、私には自由なんてない勝手にいつも決められる
自由がほしい、だから地球に行きたいし、だからあのとき
「あのとき...?」
「ミオリネさん?」
「なんでもないわよ、ほらいくよ」
「あっ、まってくださぁい!ミオリネさん!!」
一体自分は何を言おうとしたのか、ミオリネはわからなかった
何か忘れている、忘れてはいけないことを忘れている
考えてもわからないことにイライラするのは時間の無駄と考えるのをやめた