『えっ…お母さん何て…？』

「あんたを政府に引き渡す事が決まったのよ」

『なっ何故ですか…？わっ私いい子にしますから…！』

母親に触ろうとした光希の手はパンッ！と払われた

「触らないで！気持ち悪い！穢らわしい！早く引き取って頂戴！あんたも引き取ってもらえてお金も貰えるなら嬉しいものね！」

その時光希は悟った
もう自分は不要なのだと

『……支度して参ります』

微かに震える声すら母親にはどうでもいいらしい
小さなボストンバッグに自分の着替えを詰めて母親に挨拶する

『お世話になりました』

深々と頭を下げるが母親は興味が無いのか何も言わなかった
夜神家から出ると、外には既に車が待っていた