変わらぬ世界の只中にあって

今日も世界は変わる事無く、砂埃に黄色くかすみ、乾いた風が通りすぎていく。
その光景は、昨日もそうであったし、一週間前も、一ヶ月前も…
一年前も、変わる事無く繰り返されてきた。
馴染んだ世界、だが──
この胸に漠然と広がる不安は何だ?
変わらぬ世界に感じる違和感は何だ?
果たして、目の前に広がる世界は、私の知っているファルガイアなのか?
私には答えを見出せない。
誰も、ハッキリとした肯定も、ハッキリてした否定もできはしないのだ。
知る限り、世界は今日と同じ姿を見せている。
だが、私の知り得ないところで、世界は大きく書き換えられたのではないだろうか?
過去の大戦が、世界を荒廃に導いた──
──等と…
全てを、そんな都合の良い答えの枠に、収めてしまうには早急な気がしてならないのだ。
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