総｢団子１本くだせぃ。｣

歌舞伎町の見廻り中の沖田。
しかし、ろくに見廻りをせず寄り道をしていた。
あれ以来この歌舞伎町で何も起こっていない。

総｢今度は駄菓子屋に行こうかぁ。｣

駄菓子屋についた。
いつもならチャイナ娘がいるのに今日に限っていなかった。

総｢今日は雨でも降りそうですねぃ。｣

空は晴天。だが、沖田はそう思った。
チャイナはいなかったが駄菓子屋をでると犬がいた。
決して万事屋んとこのでかい犬とかではなく、小さく可愛い犬だった。

総｢今日は特別にやらぁ。｣

沖田は、その犬にさっき駄菓子屋で買ったお菓子をあげた。
その犬は食べ終わると沖田のズボンを噛んできた。

総｢何すんでぃ。もうあげませんよ。｣

犬は沖田のズボンに噛み付くのを辞め一歩前へ出た。
そして、沖田の方を見る。

総｢ついてこいって意味ですかぃ？｣

犬｢わん！！｣

まるで言葉が分かったかのように沖田の言葉に返答する犬。
そうなると、沖田は犬の後を追った。
犬は路地裏に入った。
この路地裏は明らかに他のところと違い人がいない。
少し歩くと、犬は止まってそこで吠えた。

犬｢わんわん！｣

沖田は、その先を見た。確かに、そこには何かがいた。
近寄ってみるとそれは人だった。
どうせここでピ────でもされて捨てられたんでしょう。
でも、こいつの服ここらじゃみかけねぇ服だな。

総｢まぁしかたない、真選組に連れていきますかぁ。｣

沖田は、倒れていた少女を横抱きにして真選組に運んだ。



～銀時・神楽side～

楓が飛び出してしまったのに後を追えなかった。

楽｢銀ちゃん。楓どうしたアルか？
私達なんか、悪いことしたアルか？｣

銀｢楓には、楓なりの苦しみがあるんだろう。
それを、支えるって決めたのは俺達だろ。｣

最初は、驚いたけどこういうのは楓を見たときから分かってたじゃないか。
あの時、後を追うべきだったと後悔した。

新｢銀さんに神楽ちゃんなんでこんなとこでつっ立っているんですか？｣

新八が入ってきたことにも気づかなかった。

銀｢さぁ、3人で楓を探しにいくぞー。｣

楽｢いくアルー！｣

新｢え？何何楓さんがどうかしたんですか？｣

状況を飲み込めてない奴1人を連れて3人は、歌舞伎町にでた。
その間に銀時は、最初に楓にかける言葉をさがしていた。

銀｢厄介なやつが増えたな。でも、俺も昔そうだったんだろうな。｣

銀時は楓を昔の自分に照らし合わせた。



～真選組side～

総悟が帰ってきたと思ったら手には女が。
見たこともない服に、見たことのない顔。

土｢おい総悟。お前どこまで遠くまでいってたんだ？
それに、いくらSの血が騒ぐからって後始末を真選組でしろと？
いくら、お前のt｣

ガチャ

土方は、凄まじい殺気に話すのを途中でやめた。

総｢土方さん何を勘違いしてるんですかぃ。
その頭ぶち抜きましょうか？｣

土｢すすすす・・・すんませんでした───！！！｣

土方は、身の危険を感じ全力で沖田に謝った。

総｢そこまで言うなら今日は仕方ないなぁ。｣

そして、沖田は彼女を部屋まで運んで布団を敷いて横にした。


土｢で、こいつは何処で拾ったんだ？｣

総｢路地裏。｣

土｢じゃ、こいつはずっと寝てるのか？｣

総｢見つけた時から。｣

土｢何でそんな 路地裏なんかに入ったんだ？｣

総｢犬。｣

土｢そんじゃぁ・・・俺の質問に真面目に答える気ある？｣

総｢ない。｣

やっと本題に入れると思ったらこのざまだ。
最初のかいとうからなんか、嫌な予感はしてたが・・・
まさか、あっさり"ない"と言われるとは。

土｢お前まじ腹立つな！話す気あんのか？｣

土方の眉間には、いつも以上に深く刻まれたしわが。

総｢ありますよ。ただ、土方さんの質問には答えたくないだけで。｣

土｢分かった！もう質問しねーよ！
だから、早く言いやがれ！｣

いつキレてもおかしくない程額に青筋を浮かべ鬼の形相で言う土方。実質もうキレてると言っても過言ではない。

総｢そう言われるといいたくなりますねぃ。｣
土｢お願いだから早くいってくれよ！｣

総｢はいはい、わかりやしたよ。｣

そう言ったあと、サボっていたことも含み沖田は一連のことを説明した。

総｢どう思いますか？土方さんなら？｣

土方は、沖田の話を聞いた後考え込んだ。

土｢総悟の予想通りかもな。人気のない路地裏っていうのが、怪しい。｣

まだ、確証はないが2人はピ────されて捨てられた女と予想した。
そうなると、困るのが、

総｢もしそうだとすれば接し方をどうしますか？｣

傷をえぐらないように言葉に注意しなければいけなくなる。
そうしないようにしなければならない。

土｢そうだなー『んっ．．．』｣

土方が考えようとした時だった。彼女が、目を覚ました。