楽｢私、思い出したネ。血華族のこと。
小さな頃、兄貴を探そうと外にでる途中パピーとマミーの話し声がしたネ。
その時、血華族のこと言ってたアル。
その後．．．楓？」

静かな空間に神楽は楓が起きているのか気になった。

『ｽﾋﾟｰzzZ』

耳をよくすますと寝息が聞こえた。
それに、名前を読んだのに返事もない。

楽｢寝たアルか？｣

返事がないことを確認し、神楽も眠りについた。



｢母さん、父さん。私家族を守れるくらい強くなる！｣
｢ありがとう××。母さん嬉しいわ。｣
｢××がんばれよ！｣
｢うん！ ｣


｢××、人殺しに感情を入れてはいかんぞ！｣
｢村長様私、人を殺すなんて無理です。｣
｢それは、無理だろう。お前は人を殺める定めだからのぅ。｣
｢なんで．．．？｣
｢それは、大人になって分かるじゃろう。｣


｢××逃げてーー、私の希望の星××．．．｣
｢母さんいやーーー！！｣


｢｢楓全てはお前のせいだ！｣｣


ｶﾞﾊﾞｯ　ドンっ

『いてっ！？』

勢いよく上半身を起こしたため頭をぶつけた楓。

ﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯ　ｶﾞﾀｯ

銀｢どうした楓！？今の音は．．．｣

押し入れの障子が壊れそうなほどの勢いであける銀時。

『へ？』

口を半開きにして固まる楓。

楽｢何の騒ぎアルか？｣

さっきので目覚めた神楽は目をこすりながら起き上がった。
そして、神楽は目をぱっちりと開けて、

楽｢楓に何してるアルかーーー！！｣

銀｢ち．．．ちがっ神楽．．ちょ．．．｣

神楽は銀時に蹴りを入れた。
銀時は後方の壁にぶつかった。
顔をしかめて、すごく痛そう。

楽｢大丈夫あるか楓！！｣

『あっ．．．うん。
神楽、私別に銀さんには何もされてない。』

いいにくそうに言う楓。

楽｢あっ、そうだったアルか。じゃ、良かったネ。｣

呆気なくこの言葉ですべて終わらせる神楽。

銀｢おい、ちょっと待てよ。俺すごく痛かったんだぞ！｣

楽｢仕方ないネ。
銀ちゃんが私に勘違いさせるようなことするからいけないネ。｣

この言葉には返す言葉がでない銀時。

銀｢・・・分かったよ。今回は許してやる。｣

楽｢銀ちゃんに許されるほど悪いことはしてないネ。｣

2人の会話を黙って見つめる楓。
さっきの夢のことがあったせいか、2人やりとりを見ていると昔の思い出が蘇ってくる。
楽しかったあの頃．．．苦しかった時、辛かった時、全てが楓の中で渦のように巡っていく。

銀｢楓？顔色悪いぞ。｣

『そ．．．そう？(ﾊｧﾊｧ』

息も荒くなっているのに気づく。

銀｢本当大丈夫かよ！？｣

そう言って銀さんが楓に触れようとした時、

『さわるな！』

静かな部屋に楓の声だけが響いた。
楓自身自分の言ったことに驚いた。

『うぅ．．．ごめん。』

そう言って楓は、万事屋から飛び出した。
2人が追ってくる気配はなく、私はふらふらと歌舞伎町をさ迷った。

『ﾊｧｰﾊｧｰ、もう．．．．だめ』

楓は、とうとう倒れ込んでしまった。
最後の最後で大通りを抜け人がいない路地裏で倒れ倒れた。