今の俺と昔の俺
なぜ"過去の自分"が潰しに来ているのか?
なぜ俺は過去の姿を見ることになっているのか?
それはわからない。
ただ…この会話でわかること…。
過「…だいたい、お前は。"俺"がそんなもの考えると思うか…?もしそう思うんだとしたら、それは"俺"じゃねぇな…。」
未「……。」
過「そんな下らないこと口走っといて、俺だって…笑わせるな…。」
目の前の"奴"が、死ぬことに抵抗がない…おそらく、生死について深く考えることすらもしてこなかったであろう…そして、それすらも下らないと、端からそう思っているであろう…俺、だということだ。
今の俺には、生きて帰らなきゃならない、理由がある。
だが、ここから察するに、奴はそれも下らないと一蹴するはずだった。
俺も、"ある人物に逢うまで"、そんなもの考えたことが無い。
…目の前の俺は、まだそいつに逢ってないか、あるいは"逢わない道"を辿ったか、そのどちらかだろう。
帰る理由もないから、例えこの戦いで俺を殺って自分自身が消えたとしても構わない、と。
…そういうことだ。
過「…もうわかったろ…?」
未「っ!!」
ため息と嘲笑交じりに放たれたその言葉と一緒に飛んできた…腹部の痛み。
左の脇腹を蹴り飛ばされて、仰向けに倒れた俺は。
ナイフを持った…奴を、見上げた。
過「…お前は偽物だ。そうじゃなきゃ俺を殺してこっから出てみろってんだ。」
未「…違う…!」
痛みに顔を歪める俺の左脇腹をぐっと踏みつけながら、"過去の俺"は続けた。
過「形だけならよく真似たもんだぜ。どこの誰が作ったのか知らねぇけどさ。」
未「俺は…俺は…帰らなきゃ、なんねぇ…お前を…殺ったら…帰れねぇ…。」
そうだった。
昔の俺は。死ぬことに抵抗がないから、なんでも思った通りにできた。それで生きようが死んでいようが、どうでもよかったからだ。
過「じゃあ何だ?生きて帰る理由があったら強くなるのか?」
未「……。」
過「…それが足枷なんだよ。縛られてんだ…。今だって、お前がそうなってんじゃねぇか。」
何も…返す言葉がない。
過「…生きるために理由ができたのに、それで弱くなって生きられないなんて、滑稽だな。」
死ぬのを怖がるから、昔より慎重になるわけで。
死ぬのを怖がるから、今も結局、負けそうになってるわけで。
それでも、俺は帰らなきゃならない…。
…俺の帰らなきゃいけない理由をコケにしたお前に、何がわかる。
未「……くっ…そ!」
過「うぉっ!?」
全身に力を入れて奴を押しのけてから、荒れた息を整えつつ、俺はこう言った。
未「お前には…まだ、わからなくていい…だってお前は…"昔の俺"なんだから。」
過「クソッ…!」
起き上がった奴が、こっちに飛ばしてきたナイフを避けて、そのまま足に力を入れてすぐに距離を詰めた。
そして、瞬時に奴の目の前に屈み込んで、蹴り上げながら跳ぶ。
過「うっ…!」
…その足は、奴の腹部に、しっかりと当たっていた。
なぜ俺は過去の姿を見ることになっているのか?
それはわからない。
ただ…この会話でわかること…。
過「…だいたい、お前は。"俺"がそんなもの考えると思うか…?もしそう思うんだとしたら、それは"俺"じゃねぇな…。」
未「……。」
過「そんな下らないこと口走っといて、俺だって…笑わせるな…。」
目の前の"奴"が、死ぬことに抵抗がない…おそらく、生死について深く考えることすらもしてこなかったであろう…そして、それすらも下らないと、端からそう思っているであろう…俺、だということだ。
今の俺には、生きて帰らなきゃならない、理由がある。
だが、ここから察するに、奴はそれも下らないと一蹴するはずだった。
俺も、"ある人物に逢うまで"、そんなもの考えたことが無い。
…目の前の俺は、まだそいつに逢ってないか、あるいは"逢わない道"を辿ったか、そのどちらかだろう。
帰る理由もないから、例えこの戦いで俺を殺って自分自身が消えたとしても構わない、と。
…そういうことだ。
過「…もうわかったろ…?」
未「っ!!」
ため息と嘲笑交じりに放たれたその言葉と一緒に飛んできた…腹部の痛み。
左の脇腹を蹴り飛ばされて、仰向けに倒れた俺は。
ナイフを持った…奴を、見上げた。
過「…お前は偽物だ。そうじゃなきゃ俺を殺してこっから出てみろってんだ。」
未「…違う…!」
痛みに顔を歪める俺の左脇腹をぐっと踏みつけながら、"過去の俺"は続けた。
過「形だけならよく真似たもんだぜ。どこの誰が作ったのか知らねぇけどさ。」
未「俺は…俺は…帰らなきゃ、なんねぇ…お前を…殺ったら…帰れねぇ…。」
そうだった。
昔の俺は。死ぬことに抵抗がないから、なんでも思った通りにできた。それで生きようが死んでいようが、どうでもよかったからだ。
過「じゃあ何だ?生きて帰る理由があったら強くなるのか?」
未「……。」
過「…それが足枷なんだよ。縛られてんだ…。今だって、お前がそうなってんじゃねぇか。」
何も…返す言葉がない。
過「…生きるために理由ができたのに、それで弱くなって生きられないなんて、滑稽だな。」
死ぬのを怖がるから、昔より慎重になるわけで。
死ぬのを怖がるから、今も結局、負けそうになってるわけで。
それでも、俺は帰らなきゃならない…。
…俺の帰らなきゃいけない理由をコケにしたお前に、何がわかる。
未「……くっ…そ!」
過「うぉっ!?」
全身に力を入れて奴を押しのけてから、荒れた息を整えつつ、俺はこう言った。
未「お前には…まだ、わからなくていい…だってお前は…"昔の俺"なんだから。」
過「クソッ…!」
起き上がった奴が、こっちに飛ばしてきたナイフを避けて、そのまま足に力を入れてすぐに距離を詰めた。
そして、瞬時に奴の目の前に屈み込んで、蹴り上げながら跳ぶ。
過「うっ…!」
…その足は、奴の腹部に、しっかりと当たっていた。
