Precious EGG

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風の魚に戻る頃にはもう日が落ちかけた夕方になっていたが、頼まれていたものを渡しつつ、ミミドリにかけられたネックレスを見た結蓮は、いつもの如くにまにまと笑った。
当のこいつはと言うと、慣れないスラムや周辺の市場を歩いたのが相当応えたらしく、夜、ベッドで二人で布団に入った数分後には、もう意識を飛ばして完全に寝ていた…。

こいつが部屋に戻る前に、机から拝借して枕元に置いていたペンを取り出す。
ふと、あの時、騒動を見物していた一人の男が終わったあとに言った冗談を思い出した。
…エッグハント。考えてみると、あいつもうまいこと言ったもんだ。あの時はそれどころではなかったが、今はそう思う。ただ、もしこいつが本当に攫われでもしたら…それはもうエッグハントなんてもんじゃないのは確かだな。

このペンは卵に描く用に買って来た、と、そうこいつは言っていたが、水性で、見たところ人体にも影響が無さそうなペンだった。


神の復活とやら、そんなものは信じないし興味もない。ただ、それはそれとして、少しくらい遊んでもいいだろう。

…お前なんて、割れやすい卵みたいなもんなんだからな。
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