Precious EGG
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用事を済ませただけじゃ二人で来た意味が無い。言われた通り、交差していた道から更に奥に入って、過密住宅の区域を突っ切って最初に来た方とは真逆の大通りに出る。
もちろんそこも安全とは言い難い。むしろ人混みも多い分、ある意味さっきとは別の危険もある…とも言い替えられるほどだった。
明るい大通りに出てすぐ、軽く肩を叩かれる感覚があった。
「それも持つよ。」
結蓮から言われたものや布の生地が入った複数の紙袋。そのうち二つをミミドリに持たせて、俺は一番サイズのある残りの一つを持っている。
「…流石に全部は無理だろ。」
「だって…何かあったらすぐ動けないんじゃない?」
確かにこいつは、俺やこの街のおそらくどの人間よりも、何かあっても手が出ない。それに比べて俺はもう慣れているどころか、時に手や足が出せなきゃ見くびられる、酷いときは生きていけない場があることを…この街の並の奴よりも、よく知っている。
というか、こいつの場合は生きてきた環境が違った。そしてその素早さなんてものも、俺達のような人間に比べれば皆無だった。
おまけに、こいつはこういう時いつも、連絡用だの緊急時用だの…携帯機やちょっとした金なんかを、ご丁寧に小さい肩下げのバッグに入れて持ち歩く。対して俺は、多少の武器と金を隠し持てさえすれば十分で、バッグやら肩下げやら、そんなものはよほどのことが無ければ持たない。
……バカ真面目と言うべきか。隙だらけと言うべきか。ここにおいては後者だろう。
「……困んない?」
それでも、これは俺の性質をよくわかった上での行動であることには間違いない。
荷物と俺の顔を順番に…そんな本気で心配そうな顔で見んな。
「…失くすなよ。」
「うん。」
荷物は任せろとでも言わんばかりに、渡されたら素直に持つところが、本当に…憎い部分だった。
ただ、荷物を持たせるだけではダメだ。
全部の荷物を左手側に持ち替えさせて、右手を握った。
「…これだけは絶対。」
「…?」
理由はこいつもよく理解できているはずで、長いこと一緒にいるのに、いつも決まって、固まるような反応が返ってくる。顔が目立って赤くなることもある。今だってそうだ。これだから余計に一人では歩かせられないと思う。
「離れんじゃねぇぞ。」
そのぎこちなくて間抜けな顔を見てから、歩き出した。
用事を済ませただけじゃ二人で来た意味が無い。言われた通り、交差していた道から更に奥に入って、過密住宅の区域を突っ切って最初に来た方とは真逆の大通りに出る。
もちろんそこも安全とは言い難い。むしろ人混みも多い分、ある意味さっきとは別の危険もある…とも言い替えられるほどだった。
明るい大通りに出てすぐ、軽く肩を叩かれる感覚があった。
「それも持つよ。」
結蓮から言われたものや布の生地が入った複数の紙袋。そのうち二つをミミドリに持たせて、俺は一番サイズのある残りの一つを持っている。
「…流石に全部は無理だろ。」
「だって…何かあったらすぐ動けないんじゃない?」
確かにこいつは、俺やこの街のおそらくどの人間よりも、何かあっても手が出ない。それに比べて俺はもう慣れているどころか、時に手や足が出せなきゃ見くびられる、酷いときは生きていけない場があることを…この街の並の奴よりも、よく知っている。
というか、こいつの場合は生きてきた環境が違った。そしてその素早さなんてものも、俺達のような人間に比べれば皆無だった。
おまけに、こいつはこういう時いつも、連絡用だの緊急時用だの…携帯機やちょっとした金なんかを、ご丁寧に小さい肩下げのバッグに入れて持ち歩く。対して俺は、多少の武器と金を隠し持てさえすれば十分で、バッグやら肩下げやら、そんなものはよほどのことが無ければ持たない。
……バカ真面目と言うべきか。隙だらけと言うべきか。ここにおいては後者だろう。
「……困んない?」
それでも、これは俺の性質をよくわかった上での行動であることには間違いない。
荷物と俺の顔を順番に…そんな本気で心配そうな顔で見んな。
「…失くすなよ。」
「うん。」
荷物は任せろとでも言わんばかりに、渡されたら素直に持つところが、本当に…憎い部分だった。
ただ、荷物を持たせるだけではダメだ。
全部の荷物を左手側に持ち替えさせて、右手を握った。
「…これだけは絶対。」
「…?」
理由はこいつもよく理解できているはずで、長いこと一緒にいるのに、いつも決まって、固まるような反応が返ってくる。顔が目立って赤くなることもある。今だってそうだ。これだから余計に一人では歩かせられないと思う。
「離れんじゃねぇぞ。」
そのぎこちなくて間抜けな顔を見てから、歩き出した。
